阪神株、なんぼ?
2006年04月27日 asahi.com
阪急ホールディングス(旧阪急電鉄)が、阪神電気鉄道株の株式公開買い付け(TOB)に成功するかどうかは、買い取り価格が焦点になる。阪神の発行済み株式の約46%を持つ村上世彰氏率いる投資ファンド(村上ファンド)は、なるべく高値で手放したい意向だ。一方の阪急は、市場価格より安値での買い付けの道を探る。村上ファンドが株主提案できる期限の5月初旬を控え、価格交渉は「まだかなり開きがある」(関係者)とされる。
通常のTOBでは、一定期間の市場価格の平均値にいくらか上乗せして買い取り価格を設定するのが一般的だ。市場価格より安いと、株主が売却に応じにくくなり、TOBが失敗に終わる可能性が高くなる。さらに今回は、阪神株に興味を持つ他の事業会社やファンドが、阪急側が提示した額よりも高値で敵対的TOBを仕掛ける懸念も出てくる。
ただ、今回阪急は市場価格より安値での買い取りを目指す模様だ。
26日の阪神株の終値は前日比51円高い985円だった。過去1カ月程度の阪神株は、おおむね1000円をはさんで推移している。ある関係者は「適正価格はせいぜい800円程度で、今の市場価格は高すぎる」と指摘する。
1年前の阪神の株価は400円台が中心で、村上ファンドの大量買い占めで急騰した。「村上氏側がすべて売却してしまえば、大幅に値下がりしかねない」(金融関係者)との懸念も残る。
もっとも、阪急側が市場価格を大幅に上回る買い取り価格を設定する場合も、リスクがある。村上ファンド側は1000円超での売却を希望しているとの見方も浮上している。これに応じて買い取り価格を設定すれば、売却に応じる株主が増えかねず、必要資金が大幅に膨らむ可能性もある。
加えて「TOBに成功しても、価格の妥当性を株主に説明できず、阪急の株主に訴えられる懸念もある」(阪急幹部)からだ。
村上氏側は当初、阪神株の長期保有を表明し、経営に関与する可能性を否定していなかった。そのため、阪急との交渉がまとまらない場合、取締役の選任や事業の切り売りなどを阪神に求めてくることもあり得る。
阪神株、なんぼ? 村上氏側、希望額は1000円超か
