さすがに甲状腺に異常がでつつある児童が出たことや,除染が思いのほか進まず,現在も放射線量がどうかしている地域もあったりするなど,政府とマスコミの安心宣言とは真逆の事態が進行しています.個人的には,まず影響のない地域に避難してから,ゆっくり除染して,ちゃんと安心できるレベルになってから戻る,というのが非常にわかりやすいやり方だとおもいますが,なぜか受け入れられないようですね.
除染が進まない原因は,すでにまき散らされた放射性物質が,雨風にまぎれて,除染した場所に再度降り積もることにもあるようですが,実際には福島原発からは未だに放射性物質が漏れだしているのが,おそらくは原因なのでしょう.もちろん,武田先生なども言っているように,今福島原発から出ている放射性物質は,3月11日以降の一連の爆発などから出た放射性物質の量に比べると,比較にならないぐらい小さいのだと思いますが,それですら,平時に出ていたら,相当の汚染を引き起こす量には変わりはないのだと思います.それはずっと,一日たりとも止まってはいないのですから(この辺りでは,武田先生の発言は,むしろ弊害をもたらしているかもしれません).また,8月中旬には,原発事故直後にしか出ない(つまり臨界していることを示すはずの)放射性ヨウ素が,東京などでも確認されていますから,散発的には小さい臨界は起こっているのでしょう.
被曝対策については,ます初期の放射性ヨウ素被曝の回避に失敗,海洋汚染回避に失敗,汚染食材のガードもゆるゆる,おまけに高度に汚染されている地域住民避難が全くされていない,など,数々の失敗が重ねられてしまいました.こうしたことで,被曝してしまった人の数は,おそらく予想もしないぐらいの量だと思います,その被曝の事実は,今後様々な病気という形で顕在化すると思うので,今先手を打たなければならないことは,そういった病気に対する対策だと思います.
チェルノブイリの原発事故の後,白血病や癌がとんでもない量で増加したのですが,その際に与える薬が足りなくなって,数多くの児童が見殺し状態になってしまったということがあります.現時点で,被曝による病気が発生するおそれがある場所は,東京都心も含めて,北関東の広範囲と,福島の隣接県という,とんでもない広範囲です.たとえ0.1%の人々が,被曝による病気にかかるとしても,おそらくは万単位での患者の増加が見込まれると思います.多分,今先手を打つべきなのは,白血病や癌治療の薬と,治療できる人材,それからそういった病気の検査をする場所を確保することでしょう.
ちなみに,癌や白血病の治療というのは,非常に難しいものであることは言うまでもありませんが,放射性物質由来のこういった病気は,進行と転移が特に速いそうで,早期発見する必要があり,それにはもちろん,検査自体を頻繁に行う必要があります.また,準備しなければならない治療も,通常の癌などとは異なるようです.たとえば,今最も危惧されている甲状腺癌などは,通常の治療では癌そのものを取るだけですが,被曝によるものは,すでに甲状腺に異常が起こっているため,甲状腺自体を取り除く必要があり,その後一生,甲状腺ホルモンは外部からとらなければいけません(つまり,甲状腺ホルモンも増産体制が必要).また,普通の癌治療でも,癌を取り除くだけでなく,転移を防ぐための抗癌剤を,場合によっては複数投与する必要があります.こういった薬類を備蓄・増産できる態勢をつくっておかないと,おそらく癌治療難民が相当数でることになり,しかも,圧倒的に子供が多くなるでしょう.
さらにもう一つ,準備するものがあるのですが,これはこの動画を見てもらうしかありません.心苦しくて,とても自分で説明できることではないので……
http://www.youtube.com/user/ChernobylChildren 英語ですが,動画そのもので内容はよくわかるとおもいます.
http://www.gocinema.jp/c-heart/ こちらは8月公開の映画,チェルノブイリ・ハートの公式サイト.