データ復旧会社による初期診断の違い
データ復旧会社の行う初期診断は、データ復旧会社や、記憶メディアに発生している障害の内容により、大きく2通りあり、それぞれメリット、デメリットがあります。
記憶メディアに発生している障害の内容のみを診断
記憶メディアの状態(異音や症状)などをチェックし、障害の内容や、復旧の可能性、復旧費用などを報告します。
初期診断時間は障害内容により異なりますが、(自社内で行っている会社であれば)30分~1日と短い場合が多いです。ただし復旧可能ファイルは診断の段階ではわからず、また復旧の可否も作業を行ってみるまではわかりません。
メリット
・障害内容・復旧費用がわかるまでの時間が短く、会社や障害内容によっては1度預けずにその場で診断を行える。
デメリット
・お見積後に復旧作業を行った結果、復旧出来ない、必要なデータが救出出来ない、予測していたよりも復旧に時間がかかるケースがある といった可能性がある。
障害の内容のみの診断の場合、復旧作業を行った結果、必要なデータが復旧出来なかった場合は費用が発生しない(もしくは作業費のみ請求)ケースが多いです。
ただし、復旧が出来たという成功報酬の定義は、データ復旧会社により異なりますので、依頼前には確認が必要になります。
・データ復旧作業に等しい作業を行い、データリストなどを作成する。
復旧作業とほぼ同等の作業を行い、障害の内容や復旧費用のほかに、復旧可能データリストなどが作成されます。
診断時間は障害内容により異なりますが、データ復旧作業に等しい作業を行っている為1日~7日と長い場合が多いです。 また障害の内容によってはリスト作成が不可の場合、作業費が発生する場合などがあります。
復旧作業とほぼ同等の作業を行ってますので、診断後の復旧期間はバックアップ作業のみというケースが殆どです。
メリット
・初期診断の段階で復旧可能データや納期が詳しくわかる為、社内稟議などを通しやすく、データ救出後の予定などをたてやすい。
デメリット
・初期診断の時間が長く復旧作業と同等の作業を行う為、より診断を行う復旧会社の選択は慎重になる必要がある。
復旧可能データリストの作成方法によっては、ファイルはあったが、ファイルが壊れている(開けない)などのケースがありますので、データリストのデータは全て正常なのかといった点は確認が必要です。
無料でデータリストまで作成されるという点では、メリットの大きい診断方法ですが、
(あまり良い話ではないですが)データ復旧会社が救出したデータを見てから復旧費用を決めることが出来るといった点では不安があります。
2通りの方法それぞれにメリット・デメリットがありますので、状況に応じて、初期診断を行う会社を選択することをおすすめします。