素晴らしい。
傑作コント確定かも・・・。


ドラマの登場人物に自分を重ね合わせたり、感情移入したり、自分ならこうするのにと、意見を持ってみたり、このようにドラマの世界に浸りきるのが、ドラマ好きにとって至福の時間になります。


そのためには、ドラマには、程良いリアリティが必要になります。


分かり易い説明台詞は、ドラマからリアリティを失わせ、観客を興醒めさせる最大の原因になりますので、通常は排除されます。


リアリティを維持するために、いかに「状況説明」をうまいこと脚本に盛り込むかが、脚本家の腕の見せ所。


例えば、三流刑事ドラマで、刑事が受話器を取り

「なに?事件?うん、うん、三丁目の雑居ビルで、殺人だと?」

みたいな、噴飯ものの安直な説明台詞は既に'80年代に嘲笑の対象になっています。


さらに'90年代の少年マンガでは、登場人物にわざと安直な説明台詞を言わせて、それをつっこむことをギャグにしたものもあります。


本作、「ミューズの鏡」の今回は、人気マンガ「ガラスの仮面」を下敷きに、徹底的に安直な説明台詞で押した部分がキモ。


しかも、説明される部分の演技がド下手(ハナから役者では無いふたりにやらせているので、本気度がファジーな部分もナイス)で、これを大の大人が真面目にやっているあたりが非常に素晴らしかったです。


作中では高度な「演技鑑賞力」を持っているらしい人達が、「あの演技」に対し、共通した認識に至っていて、視聴者が完全に置き去りになっている点もポイント。


「所詮ドラマなんて大衆芸能だろ」という、作者の逆説的な心の叫びが聞こえてくるかのようですね。


大笑いさせて戴きました。



指原さんの喉の調子が明らかにおかしかったので、少し心配になりました。


指原さん、頑張れ!