コロナ禍によるイベント自粛などもあり、ほとんど旧車のイベントへ出かけていませんでした。
徐々に各地のイベントなども、旧来のペースに戻りつつあるようでうれしい限りです。
2023年6月4日(日)にイオンモールむさし村山横の駐車場で「プリンスの丘自動車ショウ」が開催されました。本当は、ダットサン・ブルーバード(DP312)でのエントリーでしたが、急遽アシ車で見物となりました。
ダットサン・ブルーバードですが、前日にブレーキ・マスターシリンダーのふたを開けて油面の高さをチェックしようとしたところ、ブレーキオイルが空になってしまっていたのです。
とりあえずブレーキ・オイルを補充して数Km試走し、翌朝に再度油面の高さをチェックしたところ僅かに油面が下がっています。
このままイベント会場へ向かって、途中でブレーキが抜けて事故を起こすとマズいということで、急遽アシ車で現地へ向かうこととなりました。
イベント会場で、何枚かの写真を撮りましたのでサラッとご紹介したいと思います。
■ダットサン210
貴重な新車時のシングルナンバーが残る個体。
この年式ではサイドミラー装着が義務化されていなかった。従ってミラーの取り付け位置も個体により様々である。
■ブルーバード310
上記210の後継車種であり、ここから”ブルーバード”という名称が付いた。
310系ブルーバードは比較的残存しているが、この初期型の310型は非常に残存数が少ない。
主な違いは、トランスミッションがフルシンクロ化される前であり、ローギヤがノンシンクロである。従って、走行中にローギヤへシフトダウンするにはダブルクラッチを駆使する必要がある。
また、エンジンの燃焼室形状が後の311・312型とは異なっており、出力が後期型の55psに対して43psと低くなっている。
■ブルーバード312
上と同じブルーバードの最終型(312)である。
上の310型と比較するとリア周りのデザインが異なる。インパネの形状やメーター内の文字フォントも異なっており、かなり大幅なマイナーチェンジがされている。
初代ブルーバードでも残存数が多いのはこちらである。
■ブルーバード410
上のモデルからフルモデルチェンジを果たし2台目となったブルーバードである。
当時は”西欧風のニューモード”というのが謳い文句であった。
ピニンファリナのデザインと言われている。それまでのイギリス・オースチン風のデザインからフィアット風のデザインになった。このモデルまではフロントバンパー上にクランク始動用の穴が付いている。マイナーチェンジした411系では廃止された。
410~510系の初期型までは、通称・喧嘩ワイパーであるのも特徴の一つである。
■ブルーバード411
上のブルーバード410のマイナーチェンジ版である。排気量も1200ccから1300ccにアップされた。
この頃から、日本でも高速道路を運転する機会が増えてきたため、高速性能が重視されるようになった。
■プリンス・グロリア(初代)
当時の日本人が考える”豪華・立派に見える車”を具現化したデザインだと思う。
当時の国産乗用車中、最高価格の車であった。
アメリカ車の縮小版のようなリアスタイルである。
アメリカ車への憧れはここまで強かった。ベンツでさえもテールフィンを付けていた時代である。
■プリンス・グロリア(2台目)
2代目のプリンス・グロリアである。日本最初の直列6気筒SOHCエンジンを搭載した。
シボレー・コルベアが先鞭をつけた、所謂コルベアルックのデザインである。
メッキモールがぐるっと一周している様が、ハチマキを巻いていることになぞらえてハチマキグロリアとも呼ばれる。
■プリンス・スカイライン(S54)
第二回日本GPにおいて、ポルシェを抜いたことからスカイライン=スポーティサルーンとして認知されるようになった。元々は直列4気筒1,500ccエンジンを積むファミリーカー・スカイラインのノーズを伸ばし、グロリア用直列6気筒エンジンを積んだモデルである。
現在の車を見慣れた目で見ると、かなり細長い車に見える。
■プリンス商用車系(クリッパーなど)
現在も、軽バンにクリッパーという名称が残っているがプリンス系とは何の関係もないものである。
こちらはオリジナルのプリンス系商用車群である。乗用車と同じく、トヨタ・日産と比べると商用車も高級志向であり価格も高かった。どのような客層だったのであろうか…。プリンスと取引関係にある会社・商店がお付き合いで購入したのだろうか…。
■ローレル(3代目)
初代・2台目の写真を撮り忘れてしまったので、いきなり3代目である。
前期型の2,800ccモデルである。私は詳しくないが、セドリック/グロリアのように3ナンバー用のバンパーなどを装備しているのだろうか…。
3ナンバー車の税金が非常に高く、セドリック/グロリアの量販車種も2,000ccモデルであった当時、フラッグシップではないローレルに3ナンバーモデルがラインアップされていたのは何故だろうか。不思議と当時のトヨタ・マークⅡにも同様に3ナンバーモデルが用意されていた。
■ローレル(4代目)
4代目のローレルである。私が子供の頃の記憶に残っているのはこのモデルである。
スポーティ志向のユーザーはスカイライン、ラグジュアリー志向のユーザーはローレルと振り分けられていた。この後のモデルの時代には、井上陽水のCMが印象的だったセフィーロも登場し、トヨタのマークⅡ3兄弟と競い合うことになる。
高級感を売りにするローレルでは立派なフードマスコットもついてる。