昨日今日と税務調査の立会いです。


税務調査があるから、我々の仕事が発生するんだなぁと毎回思います。

しかし、経営者や経理担当者の方々にとってはどうでしょう?


調査へのプレッシャーを感じながら数日過ごし、当日は根掘り葉掘り質問され時間を取られ、生産性はほぼありません。

今回の調査対象は法人ですが、個人で農業もしておられるため、一刻も早く農作業をしたい様子でした。


税理士の仕事のメインとなるのは税務申告書の作成や税務相談、節税アドバイス等になるかと思います。

しかし、これらは納税義務に基づいて発生する仕事で、経営者や企業が根本的に望んでいるものではないと思います。

必要だからやっている。

受動的です。

やらなくて済むなら、やらないはずです。


それでも、事業が儲かっているのかは気になります。そこでBS,PL,CFといった財務諸表を参考に経営状況の良し悪しを判断しています。

ここは能動的です。

興味関心を持たれています。


なので、財務諸表は経営者の方から必要とされていると思います。

そして、出来上がった財務諸表をもとに経営についてのアドバイスも求められます。


では、この財務諸表を使って税理士は経営判断の指標となる的確なアドバイスが出来るでしょうか?

残念ながら出来ません。


財務諸表が示す数字は全て過去の出来事を数値化して集約したものです。

なので、現状確認は出来るかもしれませんが、アドバイスとしては、このまま行くとこうなるかもといった根拠のない予想になってしまいます。


経営判断は未来に対して行うものです。

過去の数字を集約した財務諸表だけでは行う事ができません。


社長の思いを実現し、会社が成長していくには、どの様に考えてヒト・モノ・カネという経営資源を会社の未来に投資していくのかという、財務の視点が欠かせません。


今ではこの様に断言する事が出来ますが、アカデミーで学ぶ前は、前年同月の数値と比較し、傾向を報告したり、変動が大きな項目について確認したりに留まっていました。

しかし、財務の視点を持てた事で、社長さんとの会話の内容も随分変わってきました。


少し長くなってしまったので、次のブログも財務について触れて行きたいと思います!