前回のブログで、財務諸表が示す数字は、全て過去の出来事を数値化して集約したものであること。

未来に対して行う経営判断の指標としては不十分なため、財務の視点が必要だとお伝えしました。


では財務にはどんな力があるのでしょう?


会計と税務との目的の違いから、財務の特徴をつかんでいきたいと思います。


会計は銀行等の利害関係者に対して、正しく利益を計算して報告する事を目的にしています。

一方、税務は利益(課税所得)を正しく算定して、税務署に申告する事を目的としています。


上記はとても大雑把な捉え方ですが、両者とも企業の外側に向いた情報です。

そこに経営者の未来を実現するという目的は含まれていないように思います。


財務は、経営者の想いを実現し、会社を成長させていく事を目的として、ヒト・モノ・カネという経営資源を会社の未来にどう投資するかという判断に活かす事ができる考え方です。

ざっくりいうと、経営者の目的達成のために、お金をどこから集め、どう使い、どう残すかを考えるためのツールです。


会計と税務は学問、知識。

財務は上記を活かす道具。

外側にだけ向かって過去を集約した財務諸表を企業の内側に活かし、未来への投資を判断するための道具に昇華させる。

これが財務の力です。


中小専属CFOアカデミーで長友さんから財務のマインドを学ぶことで、財務の視点をもって顧問先の財務諸表を確認できる様になりました。

そうすると気づく事が変わり、質問が変わり、関わり方が変わり、社長からの見られ方も税理士からパートナーへ変わって来ています。

昨日は2時間ほどミーティングを行い、社長のビジョンやその実現のための課題を共有しました。

その課題解決のため地銀担当者と、従業員の採用が得意な経営者の方を紹介する約束をしました。

帰り際、玄関の外まで見送りに来てくれて、「気をつけて」と声をかけてくれました。

その気持ちが凄く嬉しく、もっと社長の力になりたいと感じました。


僕が思い描いていた、社長のサポートが少しずつ実限してきています!