今回の練習
5000m+1000m+400m+200m
YGU千葉の3人に加え、先日の日体大記録会でPBを記録した市民ランナーである高橋君が加わりいい練習ができました。
5000mP-runでは、ゆとりを持った動きが作れましたが、高橋君の指摘にあったようにやや動きが小さく速くなってしまっていることが見て取れました。
1000m・400mの全力を出した状態では、その様子が顕著に現れています。
『小さく・速く』はコントロールできていればいい状態ですが、力が入ってしまってはスピードにつながりません。
↓の写真は200-200-400×5SETのラスト100地点

↓の写真は1000のラスト100地点

400mの写真は浮いた状態で膝下が伸び、ストライドを伸ばしている様子
1000mの写真は蹴った状態で膝下が伸び、ストライドを伸ばしている様子がわかると思います。
同じストライドを確保しても、地面から離れた距離(浮いた距離)でどれだけ確保できたかが
スピードとピッチのゆとりに繋がっていきます。
『キックに頼る走り』『疲労がありながらペースを追う走り』をしていると、地面から近い距離でストライドを伸ばそうとして、伸びきる状態で接地し、結果的に逆足を速く持ってこようという焦りと緊張が生じます。ここから少しづつ疲労を積み重ねてしまいます。
こうした問題を解決するには、ドリルとショートスピードを取り入れる練習を推奨します。
マラソンに関しては、ストライドを伸ばさなくてもペースを刻める(足の挟み込みの幅が狭い)のでパワーロスにはつながりません。
トラックのレースに関しては、ストライドを伸ばした時に足の挟み込みの幅が広くなります。
この状態で動きにゆとりを持たせるには、空中で入れ替える時間をつくることが重要です。
ドリルで地面を感じたあとで、
200を99%くらいで入り、惰性で広いストライドを感じながら走る状態を反復していく練習を繰り返すことによってスピードのゆとり(滞空時間)を体感することができるでしょう。
下り坂で大きく走ることも有効です。
こうした空中動作が、レース中にきついペースを緩めた時の『回復』につながっていきます。
上り坂では、接地感覚を確かめる『スポットを捉える』
→『地面についている時間を確認する』
下り坂では、接地時間を短く『反発力を意識する』
→『空中にいる時間を確認する』
といったところです。
今回はゆとり度に関して別の視点からも見ていきます。
立岩の5000mにおける4200m地点

1000mにおける200m地点

立岩の癖としては右膝を外側から持ってくることが見られますが、今回見ていただきたいのは上半身。
力が入ってくると、左肩が前に出すぎる状態が散見されます。
この状態では、左肩を大きく前に出して、右足とのバランスを保っているので、左肩と右膝の開きが大きくなってしまい結果的にスピードとスタミナをロスしている状態がわかります。
改善策としては逆足と逆肩・肘です。
ここでは左足の接地+右肩のロック・右肘のロック(引き切るところ)この瞬間のタイミングを意識的に合わせることで、逆の脚と腕が自然に出てくるでしょう。
またタイミングをつかめばペース変化やスパートにも応用できると思います。
Seeing is believing…
次回の練習はスピード練習だけでなく、確認しながら動き作りも中心に行いましょう。
次回はぜひ酒井根走遊会の練習にも参加して欲しいと思います。