こんにちは。

 

卵子の老化とミトコンドリアの関係。

今日はこうしたテーマでお話をしていきたいと思います。

 

人が呼吸をして、生きていくのにも、からだの中でエネルギーが必要となってきます。

からだの中で作られたエネルギーを元に人は生命活動をしているとも言えます。

 

 

細胞にはミトコンドリアという器官が存在しています。

このミトコンドリア、エネルギーを作る工場としてのはたらきがあります。

 

 

そもそも、なぜ人は酸素を吸って生きているのでしょうか?

 

人が酸素を必要とすることに、ミトコンドリアは関わっています。

ミトコンドリアは細胞のなかで、酸素を使って糖を燃やし、

エネルギーを生み出しているからなのです。

 

人が生きていく上で、とても大切なミトコンドリア。

 

卵子にあるミトコンドリアは、実は胎児のときに原始卵胞の中でつくられています。

 

ただ悲しいことに、卵子と一緒に老化していってしまうのもこれまた事実。

 

卵子が精子と出会い受精をした後に、受精卵は細胞分裂を繰り返していきます。

そして分裂を続けておよそ5日目。

胚盤胞とよばれる、着床前の状態まで育ちます。

 

しかし、この胚盤胞に育っていくまでの過程では、

ミトコンドリアは新しく作られることはありません。

すでに作られたミトコンドリアが、ずっと頑張ってエネルギーを作り続けます。

 

 

胚盤胞まで育つと、ようやくミトコンドリアも分裂して、

新しいものになっていくのです。

そうすると、元気なミトコンドリアがはたらいて、エネルギー状態もよくなっていきます。

 

 

細胞分裂には大きなエネルギーが必要となってきます。

そのため、ミトコンドリア自体が老化して、

エネルギーを十分につくることができないと妊娠に影響が出てきてしまいます。

 

細胞分裂が途中でとまって胚盤胞まで成長することができなかったり、

着床ができなかったり、ようやく妊娠をしても成長が続かずに流産となってしまうこともあるのです。

 

胎児のときに作られたミトコンドリアは、

次に産まれてくる生命の、細胞分裂の初期までがんばり続けるのです。

 

 

前回は原始卵胞。今回はミトコンドリアについてお話をしました。

少し細かい話になりましたが、不妊に関して学ぶということは、

生命について学ぶ機会をもてる、ということでもあると捉えてみても良いのかもしれません。

 

いまこうして当たり前に生活をしていても、

命の仕組みというのはなかなかわからないものです。

 

せっかくならば、自分のことをより深く知る機会をもてたことに感謝をして、

一緒に不妊治療を続けていけたらと思っています。

 

 

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