10月1日付けの産経新聞
夕刊より。

『わたしの願い』
森 琴音

わたしは しゃべれない 歩けない

口が うまく うごかない

一番 つらいのは しゃべれないこと

言いたいことは 自分の中に たくさんある

でも うまく 伝えることができない

先生や お母さんに 文字盤を 指でさしながら

ちょっとずつ 文字ができあがっていく感じ

自分の 言いたかったことが やっと 言葉に なっていく

神様が 1日だけ 魔法をかけて
しゃべれるようにしてくれたら…

家族と いっぱい おしゃべりしたい

学校から帰る車をおりて お母さんに

『ただいま!』って言う

『わたし、しゃべれるよ!』って言う

お母さん びっくりして 腰を ぬかすだろうな

お父さんと お兄ちゃんに 電話して

『琴音だよ!早く、帰ってきて♪』って言う

2人とも とんで帰ってくるかな

家族みんなが そろったら みんなで ゲームをしながら おしゃべりしたい

お母さんだけは ゲームがへたやから 負けるやろうな

『まあ、まあ、元気出して』って
わたしが 言う

魔法が とける前に
家族みんなに
『おやすみ』って言う

それで じゅうぶん



なんて美しい詩なんだろう。
美しさに感動してしまいました。