仕事を終えて
家路へ向かう電車に乗っていると

程好く混んだ車内の向かいの座席から

『幸せか?』
と聞く大きな声。

声の主は
二つ前の駅から乗ってきた
腰の曲がった
小柄なおばあちゃん。

おばあちゃんの連れの
息子とおぼしき男性は
それに対して何と言ったのか
聞こえなかったけど

少しして再び
『幸せか?』
と聞くおばあちゃん。

『幸せか?』

文字にすると簡単にかけるのに

声に出して問いかけると
簡単に答えられるものでは
ないように思える。

実のところ自分には
幸せの種も
幸せの花も
幸せの実りさえも
溢れるほど
与えられているのにね。