私の鞄には
いつもたっぷり
新聞や本を
入れているので、

電車に乗ると
早速、
それらを読み始めます。

座席に座っていて、
読書に夢中になると

気付いた時には、
ほとんど必ず、
私の前に人が立っています。

その車両に
立っている乗客が
まばらな時でも、
何故か前に立たれます。

(きっと、
私の席がすぐに空くと思って
狙いを定めて
来たんだ!)

勝手に思えば思うほど
妄想は膨らみます。

立っている人に
気付かないうちはいいのですが、

気付いたら最後、
その存在が気になって仕方ありません。

特に、新聞を読む時。
私が新聞を読み終わり、
新聞紙を畳み始める
タイミングが、
次の停車駅
間近にならないように、
気を使います。

『新聞を読み終えたから
畳んだのであって、
次で降りるのでは
ありません。』

を動作で表明すべく、
ササッと畳み、
鞄に新聞を片付けたと
同時に、
次の読み物をとりだします。

時々、
次の読み物の取り出しに、
必死になっている
自分に気付き

(一体何をムキになって
やっているんだ!)

と自分自身を叱りつけ、
瞬間、
我に返ります。

しかし数分後には、
再び

『次の駅では降りませんモード』

を周りに漂わせる為に、
不自然な動きと、
せかせかと落ち着きのない、
読書の続きを
しているのでした。

…因みに、
そちらにばかり気をとられ、
降車し損ねた事、幾度か…。

トホホ