今夜は十六夜(いざよい)の月が出ています。  | バイカルアザラシのnicoチャンネル

バイカルアザラシのnicoチャンネル

 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

十六夜の月、地球の公転周期と月の満ち欠け

 今夜は十六夜(いざよい)の月が出ています。月齢はこの時点で16.6です。もう右側が欠けているのが分かります。昨日はスーパームーンでしたが、紀伊半島は雨で見えませんでした。今日は空気も乾燥していてクリアーです。撮りたてのお月様です。

 

星座図と夜空の画像

 お月様が真東に昇っています。月の高度は太陽と逆で冬に高くなります。なので冬に近い11月はもう東の空に高く上がっています。

 

 月の公転周期は27.3日です。29.5日じゃなかったのかと思われた方もあるかと。これは月の満ち欠けの周期で、地球が太陽の周りを回っているためです。ということは、月の一年は地球の27.3日で、月の1日は無限大です。なぜならお月様は自転していません。もしお月様が自転していたら月の裏面まで見えるはずですが、お月様は裏側を見せてくれません。これは地球との距離が近くて地球と月の重力で潮汐ロックがかかっているためです。

 

 さて、昨日よりは月出が遅くなったと気づかれた方もいらっしゃるかと。お月様は50分ほど遅れて昇ります。といっても、そんなに簡単なことでなく、30分から1時間10分ほど遅れて昇ってくるので一概に50分とは言えません。これは地球と月の距離が楕円軌道だからです。月と地球の組成は同じなので、地球誕生のとき火星大の小惑星が衝突してその片割れがお月様です。これをジャイアントインパクトと呼んでいます。今でも年に2.9cm地球から遠ざかっています。

 

 さて、満月は十五夜でその次の月は十六夜(いざよい)です。この言葉の響きが素敵だと思います。ではその次は、立待月です。これをまとめると、

 

 満月が十五夜

 十六夜 いざよい

 立待月 たちまちづき

 居待月 いまちづき

 臥待月 ふしまちづき

 

 十九夜まで月の異名があります。毎日50分ずつ月の出が遅れていくので、立って座って臥してお月様の昇るのを待っていたのでしょう。行灯が出てくるのは江戸時代の後期なので、それまでは漆黒の闇夜で日の出と共に起き、日没と共に寝る生活では、お月様を愛でるのが楽しみだったのでしょう。今のようにエンターテインメントがあふれている社会では、お月様を見上げることも少なくなったのでしょうか。本物のお月様は本当にきれいです。

 

 毎日50分も遅れてくるのですが、立って座って最後には寝て待つしかありませんよね。遅くなるほど月を愛でる時間も増えたのでしょうか。

 

 月の異名のひびきの美しさ!!! 本当に美しいです。この十六夜という言葉だけで一句ができそうですが、そんな表現力はないので止めておきます。今日もお疲れ様でした。