松阪市にある竹林の道に来ました。書いて字の通りの竹林がずっと続いている小径です。春風に竹がゆらいで木漏れ日の影がどんどん変わりゆきます。
竹林を出た所に美濃田大仏があります。阿弥陀如来で江戸時代の作。こんな地方に大仏が建立されるのは稀だとか。
今日の目的地はベルファームのインクリッシュガーデンの薔薇園なのですが、ほとんど咲いていません。あと二週間ほどかかりそうです。
薔薇とは別に草花が綺麗でした。この紫色、なんと表現したらいいのか。美しい紫をしています。
カンパネルラでしょうか。風鈴草。薔薇は見えなくても草花は盛大に咲いています。
5月のまぶしい青空の下に赤く咲いているのはシャクナゲです。室生寺にもこんな風に咲いているのでしょうか。古い仏達に囲まれた境内を歩いてみたいです。それとも、大台ヶ原はシャクナゲのトンネルができているでしょうか。
豊穣の女神が住むヒマラヤのアンナプルナ。山麓の村にこんな伝説があります。ある日、シャクナゲがハンノキに恋をしました。ハンノキは想いを抑えることができなく、ハンノキの父親に結婚に許してもらえるよう頼みに行きました。父親は、「お前のように枝や幹が折れ曲がった奴に、娘の結婚は許さない。」と激怒しました。シャクナゲは悲しい顔をして、「私の本当の姿を見たいなら、春、アンナプルナ山麓に来てください。」と言い残し去って行きました。ハンノキの父親がシャクナゲ林を訪れると、一面に濃い桃色の花びらが咲きそろい、その美しさに娘の求婚を断ったことを悔いたと言います。
五月晴れの青さと新緑の葉っぱのシャクナゲ、濃いピンク色の花びらはこの時節らしい色を奏でています。シャクナゲの花は完結できなかった愛を今更ながらに伝えているのでしょうか。
ということで、子どもの日なのでベルファーム、随分人が多くて機関車に乗った子ども達の歓声、フリーマーケットのにぎわい。見事、薔薇を撮影することは空振りに終わりました。
目的は達せられなかったので、近くにあるウナギの松本でうな丼を頂きました。これで1750円。少し高いのですが、肝吸もついていてなかなかのお得感はあります。もともと自前で養殖をしていた業者なので、お味は最高です。終わり良ければ、すべてよしとしておきます。