冬の紀州は海の幸も温泉もピカイチ! | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 冬の紀州は多少暖かいかと思えば、シベリア生まれの寒気団が紀伊半島の南端まで吹き込んで寒いことったらありません。和歌山県那智勝浦町にあるホテル浦島にやって来ました。ここには忘帰洞玄武洞という巨大な洞窟風呂があり、海から熱泉が湧き出しています。中央には本館、狼煙山山頂には山上館、左には渚館、山の裏側に日昇館と4つの巨大なホテルがあり、館内は洞窟でつながっています。

 

 狼煙山に登ると生マグロの水揚げ日本一の勝浦漁港が見えます。漁船が慌ただしく行き来しています。熊野灘で取れる近海マグロは美味です。

 

 早朝一風呂あびて狼煙山を散策します。平家物語の末裔維盛が辞世の句を詠んで自害した島も展望台からは見えます。中世、補陀洛山寺の住職が還暦になると30日間の食料を積み込んで極楽浄土に旅に出るという渡海船も浜王子から出て行きました。座礁したノルマントン号で乗っていた日本人が全員海に沈んだという海域も見えます。この海は一つひとつの悲劇を見てきたのでしょう。いっぱいのストラテジーがあったこの海の前で今、私たちは海の幸を楽しみ、温泉に浸っています。

 

 温泉三昧、海の幸を楽しんでチェックアウトが済むともうお昼時です。勝浦町内の築地で大将閣というお店に入りました。

 

 マグロの海鮮はたらふくいただいたので、ビビンバを頼みました。すると何とマグロがてんこ盛りになっています。勝浦ではビビンバもマグロでした。これだけで1300円とは少しお高いかと。

 

 マグロの煮付けが出てきました。サービスなのでしょうか。ラッキーって口に含むとお肉がほろほろです。美味しいことこの上ありません。

 

 大将が、「メバチです」と言ってまたサービス。ビンチョウとはまたお味が違います。マグロでもこんなに美味しさが違いのかと初めて知りました。

 

 お刺身が出できました。思わず「これ、頼んでいませんですけど」と言いそうになりましたが、言いそびれてしまいました。実はこれ、ビビンバ丼のコース料理でした。これ全部で1300円とはかなりお値打ち。心もお腹も満杯になってお店を出ました。だいたい、このお刺身の盛り付けとご飯だけで1500円以上はするでしょう。流石、近海マグロ水揚げ日本一の勝浦の街です。町内では1000円以上もするようなお刺身が500円で無人市場で売っています。なんともマグロには太っ腹の街でした。遠洋の冷凍マグロも美味しいのですが、生マグロのお味はまた格別でした。

 

 日本最古の温泉といわれる湯ノ峰温泉にやってきました。谷の岩から源泉が吹き出ています。

 

 湯筒の周りには人が耐えません。90℃以上の熱い温泉がブクブク吹き出ています。温泉卵ができあがりました。8分程度が半熟で美味しいようです。お味は言うまでもありません。

 

 世界遺産紀伊半島の霊場と参詣径にあるつぼ湯。ここで瀕死の小栗判官が温泉に浸ると蘇生したと言われています。だいたい世界遺産に指定されている温泉って世界にもあまりないでしょう。公衆浴場が去年リニューアルされて初めて入りました。お肌がつるつるになります。江戸時代の温泉ランキングでは、横綱の上を行く「行司」です。入ってみれば、確かに命に息吹が吹き込まれるような泉質。今年1年の疲れが全部洗い流された旅でした。冬の紀州は海の幸も温泉も最高です。

 

 

 ここをクリックすると動画になります。今回の旅を5分間にまとめました。