雨が上がった。稲荷山は朝霧で煙っている。伊勢三山の中央に位置する白猪山、中腹まで朝霧がまたっている。山頂からは雲海が見えるかも。この朝霧が深蒸し茶を産む。天皇杯をいただいた至高のお茶。
棚田の畦にはシロツメ草。四つ葉を捜せた人はラッキーかも。
春の薔薇の季節は終わった。なのに今朝、なぜ咲いているのだろう。雨にたたられて。元気もなく痛々しく咲いている。無理に咲かなくていいのに。
庭の薔薇はやはり花の主役だ。秋も咲く薔薇もある。春だけ咲くバラの花は大輪でいっぱい咲く。香のある薔薇の花の命は短い。この赤薔薇は香りがないからいつまでも咲くだろう。このまま痛々しく、でもねばりづよく咲いているだろう。薔薇一つを取ってもみんな個性を持っている。
つるチャールストンは、どこまで伸びようとしているのだろう。もう3mはある。太陽まで届こうとしているのか。雨粒が葉っぱについて太陽を映し出した。小さな丸い雨粒に太陽がすっぽり入っている。まぶしい!銀河の片田舎に命あふれる液体の水の惑星があったのか?
雨粒の中に一つひとつ太陽がある。太陽系のように太陽が一つの所は少数派。むしろ二重星や三重星が多数派。太陽系だってもう少し星の材料があれば、木星が太陽になって、私たちの太陽系は二重星になっていただろう。そうなると私たち生命は二つの太陽の狭間でどんな軌道を回っていたのだろう。それよりも地球に生命は生まれなかったかも。
私たちの住む天の川銀河に咲く薔薇星雲。天文学者のウィリアム・ハーシェルが発見した。太陽系から5500光年の彼方に咲いている。ひよっとしてつるチャールストンが夜に伸びてここで一輪を咲かせたのかも知れない。
緑の葉っぱに緑のカエル。青蛙と言うけど、緑じゃないか?背筋を伸ばして「えへん」って威張っている。ここにいても虫は来ない。花びらの中に隠れて待ち伏せしていたら蜜を求めて虫は来るのに。