日本の最初のクリスマスは、ザビエルが来た翌年だった! | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 

 今日はクリスマスです。今から2000年前、ベツレヘムの街に救い主が生まれるという予言がされていました。大きな星が現れたといいます。東方の博士達が救い主を拝みに来ました。彼らはメソポタミア地方など東方の占星術を研究する天文学者でした。いったいこの星は超新星なのか、彗星なのか興味は尽きません。

 

 救い主が生まれたというニュースは、羊飼いが最初に聞かされたといいます。当時、ユダヤ地方では羊飼いは年中無休で仕事をしてはいけない安息日にも羊の世話をするためさげすまれた人たちでした。その人達に素晴らしい知らせが一番最初にもたらされたことには大きな意味があると思います。ユダヤの王でもなく、ユダヤ教の指導者でもなく、羊飼いだったことに心をとめましょう。

 

 クリスマスが12月だとは考えられないという研究者もいます。この地方の12月は寒くて羊飼いが夜番をするような気候ではないからです。太陽の活動は気まぐれで、活発になれば気候は温暖になり、低調になればミニ氷河期が来ます。なので、当時はこの地方は温暖だった可能性も否定できません。もともとヨーロッパの異教の祭が12月25日になったという説もあります。

 

 日本で最初のクリスマスはザビエルがやって来た1549年の12月のはずですが、記録にはありません。多分どこかでミサを挙げたのでしょうが、記録にあるのは翌年の大阪の堺が最初の記録です。堺と言えば商人が支配する自由都市として、天下統一の途上にありました。ミサに参加したキリシタンは少数でした。これが日本の最初のクリスマスでした。

 

 ちなみにキリスト教を題材とした映画ではベンハーが有名です。この作品は大作と言ってもいいと思います。ローマ帝国の偉大さがよく表現されており、見応えのある内容になっています。最近ではキリシタン迫害を題材にした「沈黙 Silent」もよくできた作品です。この作品は遠藤周作の沈黙をモチーフにしていますが、日本研究を深くしており原作を越えたものになっています。どちらも予告編を見ることができます。