空が変わり始めた。秋の絹雲がたなびいている。その中をどんよりとした冬の黒雲が入り込んだ。
時間が経つと絹雲が優勢になった。それでも冬の鉛色の雲も消えようとしない。空では秋と冬が勢力を競っているのだ。天気図を見ると西高東低の冬型の気圧配置になっている。山も紅葉は落葉して、木々がホウキのようになっている。山でも秋と冬が競い合いをしている。
野原の花だってそうだ。ユキノシタが威勢よく咲いている。この前は遠慮がちにひっそり咲いていたのに今日は堂々と咲いている。
くっつき虫の先端は槍のように尖っていて、しつこく服について離れない。一本一本に種がついていて、来年どこかで子孫を増やそうとしている。だれかに運んでもらいたいのだろう。
ヒマワリみたいだけど、菊の花。マクロで接写すると花粉まで写っている。菊の花はいつまでも咲いている。冬が来てもドライフラワーのようになってからからに乾いて黄色い色素もそのまま残して、秋に確かに咲きましたと霜が降りた時節に言い張る。凍りついても美しいでしょと言い張る。それでも隣のは、潔く枯れて種を地面に落として来年に芽を出すのもいる。花の性格ってあると思う。どれもいいし、どれも素敵!