空色って何色だろう? 空をどんな色で塗ってみても、空色って描けない。 | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 この街にはどんな人が住んでいるのだろう。どんな暮らしがあるのだろう。生まれるに時があり、逝くのに時がある。出逢うのに時があり、別れるのに時がある。喜びに沸き立つのに時があり、悲しみに沈むのに時がある。いつものように川が流れ、いつものように時が流れてる。

 

 今日の空は真っ白にしか写らない。物足りないから綺麗な空色で塗ってみた。綺麗な空って誰が決めたの? 偽物の空ぐらいすぐに分かる。こんなの空じゃない。ウソの空で塗り固めたら、紅葉の華やかさも緑の美しさも途端に消えた。ウソの空では息もできない。

 

 だから空を元に戻してみた。真っ白な空でもいい。それが今日の本当の空だから。すると森の木々も呼吸を始め、さかんに光合成をする。森に住む動物たちも胸いっぱいに空気を吸った。

 

 ありのままで、そのままで。昔のままで、今のままで、そしてこれからも・・・。空も大地もそこに生きる者達も、ありのままで、そのままで。きっと明日の空も美しい。たとえそれが曇っていても、鉛色の冬の空であっても、泣き出しそうな雨の空でも。天井が抜けたような秋の空でも。それがこの街の上にある本当の空なら、それが一番美しい。一眠りしたら新しい朝が来てるだろう。ありのままで、そのままで。今朝のあなたもありのままで、そのままで。それが一番美しい。