棚田を東西よ分ける細道は稲荷神社に続いています。急な石段を登ると左右の狐の石像に油揚げが祭ってあることもありました。日が暮れて宵になるとフクロウが鳴いています。棚田の水面は苗が大きくなって緑で覆われて空は映らなくなりました。代わりに夜は蛍が飛び交います。白猪山に真っ白な靄が掛かっていたのが、今は消えて嶺々が見えています。かと思えば、今度は黒い雨雲が一論を覆いだして、雨が降ろうとしています。
眠い、ねもい。桃色の薔薇の上では桃色に変身することができないわ。アマガエルだから緑のままが楽でええ。灰色や茶色なら変身できるけど、桃色と緑は綺麗やろ?もしこれで鳥に食べられても仕方ない。なにしろ今までえら呼吸していたのが、陸上にでで肺で呼吸するようになったから、どこにでも行ける。ここなら昆虫もやってきて、餌に事欠くことはない。今朝は雨が降って体もしっとり濡れていて絶好調。今日はすることもない。ここで居眠りこいて、夜になったら昆虫を腹一杯食べる。ワシの皮膚の感覚では、これから雨が降り始めると思う。