「きょう」とキーボードを打つと「令和元年5月1日(水)」と変換される。平成の雨が午前零時とともに令和の雨に変わった。その雨も今は上がっている。
昨日からの雨で狭い谷の村には霧が溜まっている。新緑の山はまだ朝日に照らされず黒ずんでいる。
シロツメクサが咲いている。早起き鳥が甲高い声を上げながら空を駆けていった。
カーラーが倉のある家の側に咲いている。漆黒の木の壁に純白の花びら。その花びらには昨日からの雨粒がへばりついている。
棚田の畦に咲いた朝顔の花。どこを見ても水で覆われていて、ここは水の惑星なのだ。
棚田の小径には植えられようと待機している早苗が置いてある。
令和は今朝のように何もない時代であって欲しい。そんなにいいことがなくてもいい。何事もないことが一番いいことだ。と言っても、いいことがあるといいなと思っていたら・・・・。
だれかが赤福餅を持ってきた。赤福餅は伊勢市の内宮近くにあるお菓子の老舗。お伊勢参りの土産と言えば、赤福餅。その赤福は毎月一日に「朔日餅 ついたちもち」を特別に販売する。月ごとに季節に合わせたお餅をつくるので、今月は柏餅。お餅を柏の葉で包むとき、神社で柏手を打つように作るので柏餅と呼ばれるようになった。包み紙は水芭蕉。伊勢の外宮の勾玉池にこの時期咲いている。包み紙は伊勢型千代紙で包まれている。令和の第一日目から美味しい話が入ってきた。