稲荷山公園のソメヨシノが満開になりました。
境内は桜の花、また、花で覆われています。
今年の花びらは豪華です。しかも雲一つない青空。
小高い丘からは深野の街が見えます。向こうの山々の山桜も咲き始めました。
境内で空撮を試みると花びらが豪華なこと。華々しいとはこのことなのでしょう。4月1日には春の大祭が開かれます。画像をクリックすると動画になります。
ここは日本にある古くからの素朴な信仰が根付いている所です。稲荷山の下には田畑が広がっています。神は春に里に下りてきて豊穣を約束してくれます。秋には新穀を召し上がっていただき、里人の感謝を受けて山に帰られます。山眠り、山凍る冬。山に入ることは許されません。神々が眠る峰々に入ることは、安らかな眠りを妨げることになります。
厳冬の季節、桜は寒さと強風にひたすら耐えています。桜の木の皮は桜色に染まります。桜の木は木全体で桜色になっているのです。それが春風と温かい雨とともに冬に充填されたパワーが一気に爆発して桜色の花びらに変わります。それを古代の人たちは、「萌えいづる」と表現しました。
寒かった冬は終わり、温かい春が来ます。神々は里に下りられ人とともに暮らされます。すべてが喜びに満ちた季節の到来です。いかに時代が変わろうと、桜はここに咲き続けるでしょう。そして、春の到来とともに神々は里に降臨し、豊穣とともに秋には山に帰られる。そんな神々と人々の営みが繰り返し繰り返し続けられていくのでしょう。