
本州最南端の町和歌山県串本町、紀伊大島には海金剛と呼ばれる地形があります。海から突き出たピラミッドは、溶岩が隆起した物で南東に向かって整然と並んでいます。これは太平洋プレートが日本海プレートに押し寄せている証拠、つまりピラミッドが走っている方向から強い圧を受けていると言うことです。その岩盤が左右に引き裂かれた弱いところに溶岩が隆起した奇岩です。

そんなことは関係なしに大島には椿が咲いています。向こうに見えるのは樫野崎の灯台です。1890年、トルコ軍艦エルトウル号がここで遭難しました。村の人たちは、夜通し遭難したトルコ人を命がけで救助し、亡くなった人は手厚く葬りました。今、映画で上映されている「海難1890」はこの出来事を元にしています。

樫野崎は静かです。岬には一面緑が広がり水仙の鼻をつくような方向が潮風に吹かれて漂っているだけ。千年一日の時のが優しく穏やかに流れています。

冬なのにハイビスカスが咲いています。気温22℃、12月にしては暖かい日差しが岬に降り注いでいます。

猫がのらりくらり道ばたで好きなことをしています。捨てられたたばこの吸い殻の香りが気に入っているのか、そのまま眠ってしまいました。「猫、おるか?」と問いかければ、「ニャー」と答えます。至近距離までカメラを寄せても動じません。

樫野漁協直営レストランでいえエビ丼をいただきました。大きな伊勢エビがまるごと天ぷらになっていて、伊勢エビの半身が味噌汁になって出てきます。お値段は2800円でした。漁協直営なのか、お値打ちです。
