さて、フォームの改造、いかがでしたでしょうか?
 
 agriment さんのコメントのおかげで、フォアハンドについていろいろと考察することが出来ました。
 
 本当であれば、ヒザの使い方をはじめとした下半身の動きも、フォームチェックに欠かせないのですが、これまでも「スタンスの使い分け」シリーズ「『ヒザを曲げること』の意義」のところでお話ししていますので、今回は割愛しました。
 
 最後に、フォアハンドにおけるフォームチェックのポイントをまとめておきましょう。
 

1.スタンス

・どんな場面でオープンスタンスになり、どんな場面でスクエアスタンスにするか
 

2.左手の使い方

・ラケットのスロートに添えて、どこまで引くか
・どんな高さで、どの方向に伸ばすか、またヒジの曲げはどうするか。
・ラケットの動きに合わせて、どのように引くか。
 

3.テイクバック

・どのタイミングで引き始めるか、どこまで引くか。
・ヒジ先行かラケット先行か
・ラケットダウンの大きさとタイミング
・ヒジ、手先の動き、ラケット全体の動きと面の向き
 

4.インパクト

・打点
・ストレートアームか、ダブルベンドか
・スウィング自体の大きさ
 

5.フォロースルー

・ラケットの軌道と面の向き
・振り終わった後のラケットの位置
 
 おおざっぱに分けると、以上のようになると思います。
 
 いざフォームを直すとなると、これほどまでにチェックポイントがあるわけです。
 
 だからこそ、フォームの改造は難しいのです。
 
 ただ、ある程度テニスを経験している人のフォームは、そこまで悪いわけがない。
 
 どこか一カ所を直すだけで、劇的に良くなることがほとんどです。
 
 フォーム改造のポイントは、まさに「どこをどう直せば良いのか」を見極めることにこそあるのです。
 
 そしてこれは、正直、分からない(笑)。
 
 やってみなきゃ分からない、次々と試さないと分からない、というのが本当のところなのです。
 
 一つのフォームを習得するのに1年も2年もかかっているのは、全くもっておかしいのです。
 
「いや、それは理論が間違っているだけやろ」と(笑)。
 
 もう方向性が間違っている以外の何ものでもないと思います(笑)。
 
 ボクもたびたび拝見させていただいている「オヤジA」さんがすごいのは、そこら辺をしっかりとおさえた上で、「よりよいフォーム」を追求していることです。
 
 中途半端な「固執」や「決めつけ」がない。
 
 しかも非常に理論的に考えた上で試行錯誤されています。
 
 うちの生徒たちにも、これぐらいの研究熱心さがほしいのですが(笑)。
 
 さて、今回のシリーズも、長くなりました(笑)。
 
 実は、2年前にも「フォームの改造」という題名で記事を載せていたのをすっかり忘れており(笑)、番号を振り直すことになりましたのでご了承ください。
 
 半分以上は、「フォアハンドの原理」のようなお話になってしまいましたが、すごく良い機会だったと思います。
 
 いつか、フォアハンドの原理そのものを、論理的に論じられるようになったらなぁ、っては思います。