まずは、 前回でのそれぞれのサーブの軌道を確認。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190603/21/dasadasacoach/0c/01/j/o0500032014422143247.jpg?caw=800)
それでは「フラット」と「スライス」から比較してみます。(図5)
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190603/21/dasadasacoach/57/ce/j/o0500030014422143254.jpg?caw=800)
フラットとスライスは、僕の場合、体軸の傾きも打点(ラケットの頂点)もほぼ一緒です。
これは、2つ理由があります。
1つは、僕が170cmしかないくせに身体が硬いことです。
よく技術本には、トスを上げる場合、フラットに比べてスライスのほうが外側(右利きの場合右側)に上げた方がよい、と書かれています。
たしかに、そのほうが回転はかけやすい。
ただし、僕は人間工学どおりに「ゼロポジション」をキープしたままスウィングしています。
体軸に対して上腕の角度は変わりませんから、「腕を右側に伸ばす → 打点が低くなる」ということなんです。
あまり打点が下がるとスピードを落とさなければサーブが入らなくなっていまいます。
そのため、あまり右側にトスを上げるわけにはいかないんです。
一方、フラットに関して言えば、もう少し身体に近いところ(図よりも左側)にトスを上げてもよいのですが、そうすると体軸をもう少し左に傾けなければいけません。
身体が硬い僕は、その傾きで速く腰を回転させることができない(笑)。
野球のスローイングでも、僕はオーバースローよりもスリークォーターのほうが投げやすいですから。
せっかくのフラットサーブ。
できるかぎり腕の振り(上体の回転)のスピードを維持しながら、できるだけ打点を高くしようと思うと、図のような角度がちょうどいいんです。
2つ目の理由は、フラットとスライスの使い分けです。
僕は、スライスサーブを、フラットサーブと同じように1stサーブとして使うことが多い。
ですから、打点が変わらない方がいいんです。
びびりの僕は、2ndサーブでは入れることの方が優先なので(笑)、トップスピンサーブがメインですが、スライスとの違いを読まれることはかまわない。
1stサーブでは、球種やコースが読めないことでエースを奪うことを目的としていますし、2ndサーブは、球種やコースが分かっていながら、予想以上の回転で相手を崩す、っていうのがおもしろい。
ですから、スライスのトス位置はフラットのそれとほとんど変えておらず、打点もほぼ同じになるんです。
そこで、2つのサーブの軌道ですが、後ろから見た感じは全く違いますね。
おそらく、立体的に見ると軌道そのものは違わないと思うんです。
インパクトの瞬間の体軸の方向も描いてありますが、ほとんど同じ。
違うのは腰の回転速度とそれにともなう腕の振りです。
「フラット」は、フォロースルーがボールの予定進行方向に向かっているために、後ろから見たときの軌道が違って見えるんです。
「スライス」は、横回転をかけるために、腕を身体の右側にラケットを投げ出すような形になります。
僕が「フラットは違う」という意味が分かってもらえたでしょうか。
さて、次は「スライス」と「トップスピン」を比べてみましょう。