雪の中で、サッポロ一番を食べた日曜
酒をのまないと、頭の中がいつもクリアな状態になる。夜が明ける前に、掃除と洗濯が終わる。どこかに出かけようという気にもなるし、ひと手間をかけることも、あまり苦にならない。今シーズン五回目のスキーに行ってきた。これだけ行くのは、数十年ぶりのことだ。この歳になれば、これまでのような技術の向上は望めないのだろうが、それでも毎回、何かしら気づくことはある。レストハウスのゲレンデ飯も、毎回だとさすがに飽きる。今回は、出かける前に昼飯用の握り飯をこしらえた。おっさんが自分で食べるための手作り。ちょっと痛い気もするが、まあいい。スキー場までの道のりで最終のコンビニで袋麺を買い込む。大手チェーンなのだが、置いてある商品がどこかローカルっぽくて、少し面白い。種類は多くない。サッポロ一番の塩、味噌、チキンラーメンに、辛ラーメン。今日は、塩の気分だった。ゲレンデは快晴。日曜なので、そこそこ混んでいた。今日は気分よく板に乗れた。何回かに一度、こういう日がある。体重の乗り方。足裏の感覚。エッジの入り方。若いころよりいい感じだった――と思ったが、たぶん気のせいだろう。調子に乗って休憩なしで滑っていたので、昼には腹がぺこぺこだった。駐車場で湯を沸かす。ふと、保育園だった長男と二人で来ていた頃のことを思い出した。あのころも、昼はいつも駐車場だった。シングルバーナーに火をつけ、ラーメンは真っ二つにして放り込んだ。昼飯が一気に「遊び」になる。どうでもいいが、バーナーは、少しだけこだわりがある。イワタニ・プリムスのP-171という、今は絶版のモデルだ。4,200kcal/hの高出力。コッヘルでラーメン一杯ぶんの湯なら、全開で三分もかからず沸騰する。Oリングは交換済みだ。雪の中で食べたラーメンとおにぎりは、うまかった。おにぎりの具は、明太子と昆布の佃煮。自分で作ったのだから、当たり前に好物だ。朝早かったので、午後は早々に引き上げてきた。日焼け止めをうっかり忘れていたので、風呂に入ると顔がヒリヒリした。この歳で紫外線は、害以外の何物でもない。気をつけねばならない。相変わらず、パンダ顔である。酒を飲んだくれていたころの日曜なら、 二日酔いで、今ごろようやく起きだして、 一日なにもできなかったかもしれない。まあ、 今日はそれでいい。