デパートのホットケーキ
今日は一日、職場に顔を出した。昼過ぎには終わらせる予定だったのだが、少し立て込んでしまい、結局夕方まで職場にいた。付き合ってくれていた若い子たちには昼飯を手配したが、俺はタイミングを失って昼抜きである。まあ、よくあることだ。帰り際、部下たちから飲みの誘いをいただいたが、丁重にお断りした。せっかくなので、何か一品でも追加してもらおうと、気持ちばかりを置いて先に失礼した。まあ、あの子たちも、これが目的なのかもしれない。笑さて、俺の晩飯だ。腹が減った。今日はチートデイにしよう。この頃、幼少期のことをふと思い出すことがあった。突然、ホットケーキが食べたくなった。それも今どきの、果物や生クリームが山のように乗った「映える」やつではない。子どもの頃、デパートの最上階のレストランで食べた、あのホットケーキである。当時の俺にとっては、たまに食べることのできるごちそうだった。思い出補正もあるのだろう。でも、うまかった。……作ってみるか。スーパーへ行き、ホットケーキミックスを探す。てっきり天ぷら粉や白玉粉が並んでいるあたりにあるものだと思っていた。ない。しばらく店内をうろうろして、ようやく別の棚で発見した。そしてシロップである。いくつか並んでいる。ナチュラル系の、意識高そうなメープルシロップもある。だが、違う。そうじゃない。俺が欲しいのは、子どもの頃にかかっていた、あのチープなシロップだ。一番安いやつ。これでいい。いや、これがいい。家へ帰って、初めてホットケーキを作ってみる。……牛乳を買い忘れた。まあ、そんなものだ。水で代用して焼いてみる。今日は三枚重ね。シロップたっぷり。バターもたっぷり。完全にチートデイである。バターの塩味と、あのチープなシロップの甘さ。一口。……うまい!笑懐かしい。ざっと思い返しても、数十年ぶりに食べた味だ。味だけではない。デパートのレストランの少し特別な空気や、親に連れて行ってもらった時の気分まで、一緒によみがえってきた。子どもの頃のごちそうというのは不思議である。高級なものではない。でも、時々どうしようもなく食べたくなる。またそのうち、食べたくなるのだろう。チャッピーでおまけの漫画。いつもちょっと違うけど。笑