歴史的浦富海岸めぐりパンフ① | だるま親雲上日日記

歴史的浦富海岸めぐりパンフ①

 岩美町の観光といえば、歴史的に岩井温泉、浦富海岸となるのでしょうが、昭和チックな香りがプンプンと漂うパンフやチラシを手に入れたのでご紹介いたします。いずれも年代が明確ではないので、どなたかご存じの方がおいででしたらご教示いただけますと幸いです。

 

 

 まずは、山陰松島遊覧船のり場事務所発行のパンフです。「さぁどうぞ山陰へ」というキャッチフレーズが表紙の左上に記されています。どうやら鳥取県で設定したもののようで、ロゴが共通して使用されています。提携していると思われるバス会社が日ノ丸バスとサワタクバスとなっています。電話番号が「(大谷)670」ということは、交換手を通してかける方式でしょうか。だるまが幼少の砌、電話機にハンドルがついていて、それを回すと交換台が出て、「大谷の670番お願いします」というと、繋いでくれるという方式が残っていました。

 

 

 2つ折の頁を開くと、「名勝及天然記念物浦富海岸」の解説があり、1963(昭和38)年に国立公園になったことが記されていますから、このパンフはそれ以降に出されたことがわかります。

 

 

 中央部には遊覧船の「ごあんない」があり、料金は大人が180円になっています。遊覧船は50人乗りが2隻、40人乗り、12人乗りがそれぞれ1隻ずつありました。

 遊覧船が発着する岩本桟橋までのバスは、鳥取砂丘と岩井温泉から20分、岩美駅から15分、鳥取駅から30分と、存外に便利ですね。

 

 

 パンフ内側の向かって右の頁は、鳥取砂丘、浦富海岸、松葉ガニの写真が掲載されています。写真は凸版印刷なので網点で構成されています。この方式だと拡大したときに黒い点々が目立ちます。

 

 

 最後の頁には「国鉄周遊指定山陰海岸国立公園砂丘と浦富海岸島めぐり観光案内図」が掲載されています。

 定期観光バスがサワタクバス(さざなみ号)と日の丸バス(日本海号)で運行されていたことがわかります。1~2月はお休みしていたようですが、3、6、9、11月は土曜日、日曜日、月曜日と祝祭日のみ運行の3台と、4月15日~8月15日まで毎日運行の1台があったようです。料金は大人500円です。

 ここでいうサワタクバスは、1948(昭和23)年に大岩ご出身の澤春蔵氏が設立された澤タクシーが、1952(昭和27)年からバス事業もはじめられ1966(昭和41)年8月に日本交通と社名変更するまで呼ばれた社名です。

 すると、このパンフは1963(昭和38)年から1966(昭和41)年8月までの間につくられたことになります。