キジ丸さんは、かつて班長と親密な関係(笑)にあった野良猫のことです。
出会ったのは、もう何年前のことだったか・・・。
今も魚釣りに通う志摩市内のとある堤防に居ついていたのが、キジ丸さんでした。
(キジ丸さん)
最初は「猫がいるなぁ…」ぐらいに思って見ていたのですが、堤防に行く度に見かけました。
人間慣れしていて、釣り人に魚をおねだりするのが上手なオス猫。
班長も、釣れた小魚をキジ丸さんにあげているうちに、顔を覚えられたようでした。
この時はまだ「キジ丸さん」ではなく、ただの一匹の野良猫でしたが…。
その日も堤防へ釣りに出かけました。
この日の班長は絶好調、いいサイズの魚が次々に釣れて大満足!
ルンルン気分で後片付けをしていると、キジ丸さんが堤防に現れました。
「あとで遊んであげよう♪」
そんなことを考えながら片付け作業をしていると、呻くような鳴き声が!
声のする方に目をやると、小学生ぐらいの男の子がキジ丸さんをイジメています。
追いかけ回しては隅に追い詰め、足で小突くことを執拗に繰り返していました。
家族連れでしたが、ご両親は猫をいじめているわが子を咎めようともせず・・・。
帰るそぶりでキジ丸さんに近づくと、キジ丸さんも班長に目で助けを訴えます。
小学生を目で牽制しながら、小さく固まっているキジ丸さんに声をかけ、撫でてあげます。
小学生は、諦めて家族のいるところへ戻ってきました。
そこからは根比べ。
また小学生にいじめられないよう、一家が帰っていくまでキジ丸さんに寄り添うことに決めました。
持っていた菓子パンと水を与え、カラダに手を添えて時間が過ぎるのを待ちました。
2時間ほど経った頃だったでしょうか。
ナント、キジ丸さんが班長の膝の上によじ登り、ちょこんと座ったのです!
キジ丸さんとの間に、信頼関係が生まれた瞬間でした。
その後しばらくして、小学生一家は帰っていきました。
小学生もご両親も、バツが悪そうにうつむいたまま、班長とキジ丸さんの前を通り過ぎていきましたね。
班長は何も言いませんでしたが、その目は猛抗議の意思を家族に送っていました。
この一件を機に、急速に距離を縮めた班長とキジ丸さんですが、その後の物語はまたいずれ・・・。
最後まで読んでいただき、有り難うございます。
ダルマ班長
◆ジモティー◆