いざW杯!香川、7カ月ぶり代表復帰「恐れることは何もない」


 左足首の故障を抱えていたMF香川真司(29)=ドルトムント=が18日、ガーナとの壮行試合(30日、日産ス)に臨む日本代表メンバーに入った。昨年10月のハイチ戦以来、約7カ月ぶりの代表復帰。神戸市内での調整で順調さをアピールするなど、「ビッグ3」の一角として2大会連続となるW杯出場の可能性が高まった。

 絶望のふちから蘇った男が、雪辱を誓う舞台にまた一歩近づいた。MF香川が力強い言葉で、垂れ込めていた暗雲を吹き飛ばした。

 「誇りと責任感を持ってやるだけ。恐れることは何もない。またあの舞台でみんなと戦いたい」

 2月10日のハンブルガーSV戦で左足首を負傷。12日のリーグ最終節ホッフェンハイム戦で復帰したが、15分余りのプレーにとどまった。それでも「(初戦の)コロンビア戦から逆算してやってきた。十分に時間はある」と調整に自信を示す。

 14日に帰国し、この日は曇り空の神戸市内で午前中から自主練習を行い、軽快なステップや鋭いシュートを披露。約2時間汗を流し、ガーナ戦に向けた日本代表メンバー発表のときを待った。

 西野監督が4月に視察した際、「厳しい状況なのは彼自身も感じていると思う」と懸念していたが、何とか滑り込んだ。ハリルホジッチ前監督からは“反乱分子”の一人として暗に示された。不在の間に代表は新たな指揮官を迎えた。「離脱している期間も前だけを向いて、『代表に入る』と自分に言い聞かせてきた」と安堵(あんど)した。

 W杯に初出場した4年前のブラジル大会。中心選手として活躍が期待されたが1分け2敗で1次リーグ敗退。第2戦ギリシャ戦ではベンチスタートの憂き目にも遭った。「悔しくて『どうやったら勝てるのか』をこの4年間考えてきた。勝つ確率を1%でも上げるためにやってきた」。

 31日の最終メンバー発表まで油断は禁物だ。「監督が決めるので僕はやれることをやるだけ」と気持ちを引き締めた。