専務面接・・・②
専務は今までの経緯を話し始めた。
以前、違う仕事をしていて自宅を差し押さえをされて今の家に賃貸で住んでいる事。
作り上げた技術を盗まれて、大手企業がその技術を今使用している事。
今の仕事で、前働いていた事務の女性と社長が出来ていて、辛かった事。
涙ながらにこの話しをしていた。
それで、今回から社長婦人が会社の経営に直接入ってくることにしたようだ。
でも、話しを聞けば聞くほど、ちょっと偏っている印象を受けてしまった。
この人はちょっと偏った考え方あるから、気をつけておかないといけないな・・・
でも、とても苦労しているから自分の力が少しでもこの会社にとって役に立てば・・・・
と思い始めた。
実際、過去の経緯を聞かれ話をしてみると徐々に専務も私のことを気に入り始めている様子。
自分がなぜこの仕事に興味をもっているのか?
この分野に関して今までどういう事をしてきたのか?
そして、それがどういう風にその会社で役に立てるか?
会社がなぜ、私を気に入って誘ってくれているのかを聞くと、
素直でやる気があるように感じるからとの事。。。(この意味をよく考えれば、これからの経験は無かっただろうに・・)
そして、今置かれている状況を話した。
すると、専務は「辞める事は裏切る事にならないよ! 自分が好きでこの道を選ぶんだから!!」
私はどちらにしても、裏切る事には変わりないと思っていた。
そして、専務が「じゃあ、この会社に来てくれるの?」と
私は、「よろしくお願いいたします」
そう答えた。
それから、給与についての話になった。
専務から
「例の上場企業との契約が終わるまでは、あまり給与を払う事が出来ないの・・・
今いくらもらってるの??」と聞かれたので、
私は
「手取りで25万くらいです」と
「すると、今はそこまで出せない。。。」
とりあえず、18万までが限界だと。。。
転職で更に引き抜きにもかかわらず、
ベースダウン。。。。
条件は非常に厳しい。。。
しかし、この仕事はとても興味あるし、
上場企業との契約も済めば、
少し金銭的に楽になるはず。
それに、良くする為に頑張ればいい!!
私はこの会社を選ぶ事に決めた!!
まさに一生一度の博打だ!!
すると、専務と娘の純子は笑顔で喜んでくれた。
私はこれからの計画について考え始めた。。。。。
専務面接・・・①
例の大手物件も佳境に。。。。
もう、九分九厘成約は成り立つ状況まで固まってきた。。
別れを伝える時期が近づいている。。。
正直、精神状態を保つだけで精一杯であった。
そして、とうとう最終商談へ・・・・
担当者との話が始まり、予想通り順調な商談だ。
事前準備もバッチリだったので、万が一の失敗する可能性はない。
説明が終わった後、予想通りの返答。。。。
商談はパーフェクトだった!!
今までの中で最高のプレゼンテーションだったと自分でも自負できる内容だった!!!
先方を後にして、早速上司へ報告。。。
上司はとても喜んでその結果を祝福してくれた。
なぜか、電話口で涙が止まらなくなって、
嗚咽を隠す事ができなかった。。
すると、上司は「今回の商談はお前が頑張ったから出来た商談だ!!」
「よかったな!! ホントによかったな!!」
ますます、涙が止まらない・・・
上司は仕事のプレッシャーからの脱却でほっとしていると思っている。。。
本音は全然違うのに。。。
それを考えれば考えるほど、言い辛くなって来る・・・・
しかし、もう言うと決めたのだ!!
その日の夜、事務所に帰ると、スタッフ全員からの拍手と歓声が!!
とても今日言える雰囲気ではない・・・
後に違う上司から教えていただいたのだが、
社長、専務が「帰ってきたら、おもいっきり祝福してあげよう!!」とみんなに言ってくれていたそうだ。
今日は言うの止めておこう。。。
タイミングを外すとなかなか言う事が出来なくなる。。。
不思議なものだ。。。
その後、2日、3日経っても言えない・・・・
そんなこんなしているうちに週末になってしまった。。。
土曜日・・・・
いきなり、例の会社から電話が・・・
返事だろうな~
どういう風に話そうかな・・・
そう思って電話に出ると・・・「川村さんの電話ですか? 初めまして、鷺岡の妻です。」
「今、よろしいですか?」と
あまりにもいきなり社長の奥様からの電話だったので、正直驚いた。
電話の内容はあまりにも早口で良く分からなかったが、
とりあえず、あって話をしたいと。
しかも、今日の夕方に・・・
この日はかなり久しぶりの友人と会う為に時間をつくっていたので、
「すみません。今日はちょっと用事があって、ちょっと夕方は難しいのですが。。」
と答えると、
社長の妻が
「今日、会わないならこの話は無かった事にします。
鷺岡がいいと言っても、専務は私ですから、私が許可しなかったら会社には入れないからね!!」
正直、なんだ??この人。。。って感じだった。
傲慢なひとだな~
どうしようかな・・・
「今すぐ返答できないので、またちょっとしてから電話してもいいですか?」
こう言って電話を切った。
その後に一緒にいた友人に「こんな傲慢な人だとちょっとやりづらいな~」
どうしたらいいのか、相談すると、友人は「自分がホントにしたいなら、行った方がいいよ!」
「その人と話してから決めたらいいと思うよ。」と
友人の気を使ってくれたその一言がとてもうれしかった。
電話して、「今からそちらに向かいます」と伝えた。
友人とまた会う約束をして、事務所に向かうと
そこには先程、電話で話した社長婦人と娘さんの2人がいた。
「改めまして、鷺岡の妻です。先程は失礼しました。」
「娘の純子です。初めまして。」
「実は鷺岡は以前に騙されていたので、
私が面談させてもらおうと思って、
無理に時間作ってもらったの。
もし、あの電話で来なかったら、もうお断りするつもりだったの。。。」
なんだか、変な状況になってきたな~
そう思って、専務(社長婦人)との面接が始まった。。。
決別。。。
週明け月曜日。。。
いつもと何かテンションが違う・・・
こんなにテンションが上がらない月曜も久しぶりだ。。。
全く、実績の出ない時期以来である。
それもそのはず・・・
週末の出来事が私自身の心に大きな動揺を与えていたのだ。
彼女にも説明をした。。。
すると、彼女は私が選択する道であれば、
それに反対はしないと。。。
ただ、後悔の無いようにしてくれたらいいと。。。
彼女のその言葉はとてもうれしかった。
でも、今の会社は前述したとおり、とても上司や会社のみんなが頼りにし始めてくれている。
これから先の展望としてもこのままいけば、ある程度のポジションまで行く自信もあった。
でも・・・
あの仕事がしてみたい。
あの社長のお手伝いがしたい。
どうしたらいいのだろう。。。
月曜日はそんな事ばかり考えていたので、
とても仕事にならなかった。。。
すると・・・
夕方に例の会社の税理士さんから電話が。。。。
「今週時間ありませんか?」
「夜でも構わないのでお時間作っていただきたいのですが。。。」
私は
「今週木曜なら今のところ大丈夫ですよ」と答えると
税理士さんが
「なら、木曜夜に仕事が終わり次第連絡ください」
「市内で会いましょう」と
私は了承して電話を切りました。
そして、木曜夜・・・・
仕事が終わり、税理士さんに連絡し待ち合わせ場所へ
税理士さん1人だけであった。
どんな話しなのだろう・・・
返答を今日求められても困る。。。
そんなことを考えている。。。
すると、
「今日はお食事を一緒に。。。と思いまして」と言ってきた。
そして、パスタを食べに行った。
話は税理士さん個人の苦労話・・・
そして、はじめて社長と会った時の話・・・
社長が今まで苦労をし今の技術を開発した事。。。
何度も騙されて、とても苦労したことなど。。。
だんだん、話は本題にすすんでいく・・・・
社長は既に来てもらえるものと考えているらしい・・・
とりあえず、今月いっぱいで結論を出すと話した。
今日現在でまだ2週間強ある。
これからの事なので、慎重に考える事にさせてもらわないと。。。
仕事はどんどん増えていく。。。
責任ある仕事も増えてきて、とても毎日が充実している。
新規で大手の物件を任されてしまった。
とても充実感のある毎日である。。。
でも、なんだか元気が出てこない。。。
上司はその姿をいつも心配そうに見てて、
何かある度に「大丈夫か??」「元気ないぞ!!」「体調悪いのか?」
と心配して、食事や飲みに連れて行ってくれる。。。
ホントに最高の上司、仲間たちだと思ってる。。。
でも、私の中で自分のやりたい事の方がどんどん大きくなってきている。。。
そして・・・・ある決心が芽生えてきた。
今、任されている大手の物件が終わったら、
退職の話をしよう!!
とうとう、自分の中で夢を追う決心が固まってきた。。。
