北京オリンピック始まりましたねえ。

張芸謀(チャン・イーモウ)氏が総監督を務める開会式だけは絶対、最初から最後まで見ようと思っていて、
開会からずっとテレビの前に釘付けになって、
缶(青銅製の中国最古の打楽器)の演奏、
五つの光の輪が浮かぶところ、
中国国内の56地域の民族衣装を着た子ども達による国旗を持っての行進、
古代からの歴史や中国が誇る発明や文化(紙、活版印刷、京劇、シルクロード等)を体現した演出、
サラ・ブライトマンの歌、
204ヵ国・地域の選手団入場・・・
まで、ちゃんと全部見たのに、よりによってここで力尽き、ソファに仰向けになって気絶してしまい、
そのあとの聖火台に点火するところを見逃してしまったよ~!
ここを見ないと意味ないやん!

まあ、翌日放映された開会式のハイライトで、点火の瞬間は見ることができたけど、
ああいうのって、一連の流れで見て感動に浸りたいよねえ。。

さて、その開会式、本当に素晴らしかった!
最初の缶の演奏なんて、本当にすごかった!!
2008人による一糸乱れぬ打楽器の演奏なんて、さすが張芸謀監督~~!!
「有朋自遠方來亦不樂乎(朋有り遠方より來る。また樂しからずや。)」
という孔子の言葉を唱和するのも良かった!
中国語の響きって好きだから、すごく感動しました。

でも、開会式が盛大で華やかで、感動的であればあるほど、見ていて胸が苦しくなってしまいました。

国民の悲願だった北京オリンピックの開催が決まり、怒濤の開発・建設ラッシュとなった中国。
その根底を支えたのは、農民工と呼ばれる、貧しい村からの出稼ぎ労働者たち。
過酷な環境で働き、自らは食べるものも食べずに、仕事で得た賃金を故郷の家族に仕送りし、
その家族に会えるのも、年に一度、旧正月の休みだけ。
同じように職を求めて都会へ出てくる者があとを絶たず、仕事にさえ就けない者も。。

そのような貧しい労働者が、オリンピックの舞台を実際に見ることはないんだろうなあ、と思うと、
胸が・・・、痛い・・・。

去年から今年の夏までテレビ放映されていた、中国の現状を特集した番組が好きで、毎回見ていたんだけど、
その番組で見た、ある農民工の男性の姿が忘れられません。
娘の学費のために都会へ出稼ぎにきた、その男性に、撮影スタッフが北京オリンピックのことを尋ねると、
男性は、自国でオリンピックが開催されることに誇りと喜びの感情を表しました。
チケットが高価で、実際に見ることはできないという話題に及んだときも、
男性は微笑みを浮かべたまま「いいんだ」と答えました。
夢の舞台を眼前で見ることはできなくても、ようやく国民の悲願が達成されるということだけで満足だよ、
ということだったのかな・・・。

開会式の様子を見ながら、あのおじさんもちゃんとどこかで開会式見てればいいな、と思いました。

このオリンピックが成功を収め、世界に誇れるような大会となることを願っています。