第11回高校生ラップ選手権に僕は参加しません。

 

第1回から第10回までレフェリーとして、第3回からはオーディションのジャッジとして参加してきましたが今回はお断りさせていただきました。

 

BAZOOKAが復活、高校生ラップ選手権も開催!というニュースはツイッターで知りました。

日付も出てたのですがその時点ではオファーはありませんでした。

しばらくしてから連絡があり、その時点ではオファーを請けました。

この時、制作陣に変更があったとは聞きましたが詳細は敢えて聞きませんでした。

発表後のオファーになった経緯は知りません。

 

大会の進め方として集まったエントリーを東京、大阪でオーディションします。

これは第9回では800人に上り、僕とヒダディーと放送作家の堀さん3人で四日間でジャッジしましたが、対応を考えないと厳しいとその時点でも思ってました。

 

僕のスタンスとして何人エントリーがあろうと、全てのMCを同じマインドで見ることにしています。

 

僕のラップのジャッジの仕方に関しては最近フリースタイルダンジョンやKOKで解説する機会があったので皆さんにも少し分かってもらえたとは思っています。高校生ラップ選手権でもラップに対しては同じ考え方で臨んでいます。

 

僕とヒダやんがラップ部分をジャッジし、放送作家の堀さんがキャラクターだったりを見る。

1次審査を通ったMC同士でバトルしてもらう。

バトルでのパフォーマンスも良かったら放送作家の田中さんがインタビューして詳しい話を聞き出す。田中さんは高校生ラップ選手権の発案者です。

 

これを800人やる。DJコペロや5-ISLAND、パナソニックにもその人数だけビートを出してブレイクしてもらってます。

最終的にスタッフ全員で協議して16人を選抜します。

 

今後エントリーMCの数が増えたり、スキルが拮抗するようになったらどうするのか?対策が必要でした。

第10回はオーディションが無かったので一端その問題は棚上げされ、番組も終了したのでそのままになってました。

 

今回オーディションをやる事になりましたが・・・・・・

対策どころかオーディションの日数も減り、そのうち1日は僕一人で担当して欲しいと頼まれました。予算が減ってしまったとの説明を受けました。ジャッジに堀さんの名前もありませんでした。

 

僕は制作陣がどう変わったのだろうか?と気になり、堀さんと演出の岡宗さんに電話しました。

 

いつもインタビューなどでも答えていますが、僕が高校生ラップ選手権に参加したきっかけは堀さんから企画の相談をされ、これはやりましょう!と乗っかったことです。

堀さんとは今までLL COOL J太郎をはじめ、オモロな仕事をご一緒させてもらってました。

岡宗さんのハチャメチャな番組作りはヒップホップ精神に基づくものだったし、高校生ラップ選手権はその結晶とも言えます。

オーディションや決勝の現場では佐々木君というディレクターがMCたちのケアから進行まで支えてくれてました。WOOFIN’の高校生ラップ選手権特集では佐々木君と僕で対談しています。TV BROSでは僕と堀さんの対談、WARPでは僕と堀さんと岡宗さんで対談してます。

 

連絡してみて分かったのですが、今回から堀さんも岡宗さんも田中さんも佐々木くんも番組から離れていることがわかりました。

更にはグラフィックデザインをしていた松下さんも離れていました。

彼の遊び心とカッコヨサのバランスは本当イケてましたね~。

僕の個人的感想ではありますが、彼らの考え方や仕事ぶりが高校生ラップ選手権の面白さの核でした。

(もちろんテレビ番組としての面白さ、完成度は多くのスタッフ一丸となって作り上げたものだと思っています。)

 

こうなった事情にはいろいろあるでしょうし、僕も仕事のオファーを請けるだけの立場なので詳細には立ち入りません。事実として僕が第10回まで共に関わったスタッフの多くがいない現場になり、条件もより過酷になっていました。

 

決勝戦では僕は裏でMCたちに景気づけの言葉はかけたりしますが、ステージでの役割としては「BRING THE BEAT!」と「終了!」と言うくらいです。あとは自分のタイミングで1回だけ大会への思いを伝えるようにしていますが、基本は間近で試合を観ているだけです。

試合が始まってしまえばMCたちは素晴らしいパフォーマンスをしてくれます。

肝心なのはそこに至るオーディション、そして選抜されたMCの紹介VTRだったりの準備の部分だと思っています。BAZOOKA!!!でやる意味とも言えます。

 

今回、その準備部分の環境が変わっていました。

僕が自身のスタンスのままでジャッジしたりレフェリーをする環境はもうありません。

少なくとも僕は責任をもって仕事することが出来ない。

であればなるべく早めに新体制にあった新しいやり方を構築してもらって新しい人選でやってもらった方が良い。

そもそも僕を誘ってくれた堀さんが辞めている以上、このタイミングで離れるのが自分としての正しさだとも思っています。

 

今回、BSスカパー!の社長肝いりの再スタートだとも伺いました。

新体制、新ロゴ、新メンバーできっと新しい高校生ラップ選手権を生み出してくれると思います。

第10回までとは違ったモチベーションでの挑戦なのでしょう。

僕はその思いにはご一緒出来ませんが、更なる大会の盛り上がりを楽しみにしています。

エントリーした高校生たちにエールを!

 

KOKの時とは違い、今回は「責任をもって仕事することが様々な理由から出来ない」と判断しての辞退です。

とはいえ、年始から次々と仕事を離れる報告ばかりで心苦しくも思います。

度々お騒がせしてしまい申し訳ありません。

 

一方、10代最強のMCを決めるためのSCHOOL OF RAPは引き続き開催します。

昨日、1回目を開催しAPELILが見事優勝し9月予定のグラチャンへの切符を手にしました。

またゲストライブで来ていた裂固もチャンピオン枠での挑戦を表明してくれたので現在2名のファイナリストが決定しています。

TERUだったりあっち、ブラスタ、そして更に強さに磨きがかかっていたK-FIVEなど頼もしいMCたちも沢山いました。

 

第1回目から第10回目まで・・・数々のドラマと素晴らしい瞬間を体験出来たことを大変嬉しく思っています。その間に出会えたMCたち、一緒に作り上げた出演者やスタッフの皆さん、熱狂してくれたお客さんたち。文字通り笑いあり、涙あり、興奮あり、勇気もたくさん貰いました。

 

本当にありがとうございました。

 

BRING THE BEAT!

 

PEACE。

 

片目のダースの叔父黄

ダースレイダー


 追記:

その後、制作サイドでオーディションのジャッジを3人に戻し日程も増やした模様。

ジャッジには僕の知ってる人達がつくみたいです。

ある意味、辞任してメッセージが少し伝わったようで良かったです。

オーディションを緊縮すれば高校生が1番しわ寄せを食らうので…皆さんの健闘を祈ります。