日本のアニメがひょっとしたらスゴイのではないかと思い始めたのは、1996年にイタリアに旅した時である。
テレビで、早朝から多種の日本のアニメ(吹き替え版)がやっていたのだ。
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なぜかイタリアでは異常な人気を誇るのが「ダイターン3」である。
YouTube で現在、一部を除き、ほとんどが削除されてしまった。
幸いな事に、最終話が残っており、しかも「イタリア語」「原作(日本語)」で見られる。
訳が全然違う部分があるのだ。
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基本は、勧善懲悪の筋書きである。
だから、最終回は敵の首領と対決して勝利する。
苦戦を制して勝利した主人公の最後の台詞が問題となる。
破壊された敵の本拠地を目の前に、主人公は複雑に顔を歪ませてつぶやく。
イタリア語版:「Hai avuto cio que merita. Maledetta.(=自業自得だ。畜生め)」
原作日本語版:「僕は・・・嫌だ」
全然、違うではないか。
原作は、明らかに「謎」を残した、複雑な余韻をかもし出すが、イタリア語版は「そのまま」すぎる。
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日本のアニメが日本文化の一翼を担うのは現実である。
しかし、翻訳の違いで、その文化は伝わらなかったり曲解されるのである。
と麻生総理に申し奉る。