夜中
22時半
コーヒーが飲みたくて
ケトルで今
お湯を沸かしている
さっきまで暑くて
窓を開けて
ソファに腰掛けていたけど
そういえば
すこし夜風が冷たくなってきた
そんな気もする
コーヒーはブラックが
大好きなのに
買い物でいつも
牛乳を買い忘れた反動で
最近は逆に牛乳を買いすぎてた
コーヒーには
最近牛乳をいれるように
なったんだ
意外と美味しくてびっくり
今夜もお湯が沸いたら
コーヒー牛乳にしよう
そういえば
実家を離れて自分の気持ちは
信じられないくらいに
穏やかになったんだ
それはとても静かな気持ちになっていて
激しい人生の中で
初めての体験なんだ
なんでこんなにも
波風の一切ない海のような気持ちになったのか
それが最近まで分からなかった
簡単なことで
気づきたくなかっただけなのかもしれない
両親とは
親戚一同とは
もう仲直りする気が
お互いない
そしてそれが変わる日も来ない
そう確信して
そして完全に諦めた
だから期待しないし
がんばらない分
失望することもない
だから僕の気持ちは
穏やかになっていたみたいだ
いや
「穏やか風」になっていた
僕の気持ちの「穏やか」は
悲しみや諦めが大半をしめていて
柔らかな海ではなくて
凍りついて動かない
北極圏のような海なのかもしれない
それは
静かで当たり前だった
生き物のいない世界のようだ
それは穏やかと表現していいかは
やっぱりわからなくなった
自分の気持ちが
凍りついているという感じなんだ
やっぱり気づきたくなかった
はやく気持ちを温めるべきだけど
焦ると氷が割れて
更に大切な何かを壊すかもしれない
気持ちを温めることすらも
いまは怖くなっている気がした
カチッと音がした
お湯が温まったみたい
コーヒーを淹れて
身体だけでも
すこし温めてみようと思った
窓を閉めた
ガラスに映る僕は
すこし寂しげだった