切り裂きジャック
鋭利な刃物を突きつけられたら恐いかもしれない。
切られたら痛いと思う。
でも、切られたことのないオレにはわからぬ痛み。
死を恐いものと思わないオレにはわからぬ恐怖。
今突きつけられてる現実というナイフのほうが恐い。
今、その現実というナイフに切り刻まれてるオレの心は悲鳴を上げてる。
痛いよ。
泣き叫ぶくらい。
声にならない声を叫ぶ。
この切り傷に効く薬などない。
どうすれば縫合されるのか。
愛って薬しかない。
しかも、望むのはただ一人からの愛。
処方されることのない薬。
処刑されるオレの心。
ここ最近意識してなかった苦しみがオレを襲う。
こんな現実の中にいたくはない。