学歴 | 社会人の福音書 - Gospel of Business Players

100枚の「くじ」が入っている箱が2つあったとする。ひとつの箱には当たりが5枚入っているが、もう一方の箱には当たりが30枚入っている。さて、あなたはどちらの箱から「くじ」を引くだろうか?

企業側から見た学歴とは、実はそんなものだろう。要するに、確率の話である。


こと新卒採用に関しては、一般的に高学歴だと言われるような学校に在籍(就職活動時点は未だ卒業していない)している学生を採用した方が、前述のくじの話と同様に“当たり”の確率が高いし、採用する側も“ハズレ”だった時の言い訳がし易い。

しかしながら、特賞(=社会人として非常に優秀な人)が必ずしも確率の高い方の箱から出るわけではないことも、また事実である。だからといって、仮に「当たりが5枚の箱の方にのみ、たった1枚だけの特賞が入っている」と分かっていても、リスクを冒さずに当たりが30枚の箱からくじを引くのが企業である。

ちなみに、「日本は学歴社会だ」などと言われているが(最近はさすがに言われていないのか)、欧米も(むしろ欧米の方が)学歴社会である。でなければ、MBAのランキングなど存在するわけがない。


ここまでは、みなさんもご承知のことであろう。ところが、せっかく当たりが30枚の箱からくじを引いても、

採用(及び就職)の場合、本質的に“当たり”かどうかは、それなりの年月を経ないと判別できないので、実は“ハズレ”だったケースや、また、仮に当たりを引いていたとしても、結果的に“ハズレ”にしてしまうケースも多い(つまり、たいていの研修やジョブローテなどはあまり意味を成していない)。


みなさんの周りにも、「あの人はイマイチだよねぇ・・・でも、XX大学卒なんだよね、信じられない・・・」などと言われている人がいないだろうか?頭を使うという点では勉強(※)も仕事も同じであるが、仕事の場合はコミュニケーション能力や行動力等を含めた所謂ビジネスセンスが大きく問われるため、当たり前だが勉強ができたからといって仕事で結果が残せるとは限らない。※ここでいう「勉強」とは、ほぼ「受験勉強」のことを指している。なぜなら日本の大学ではろくに勉強しなくても卒業できる場合が多いからだ。


さらに、先にも書いたように、企業側が“当たり”だと信じていても、数年間の時を経て腐らせてしまっているケースもあるだろう。せっかく採用しても、それなりに責任のある仕事や緊張感のある仕事、自分自身で計画して推し進めなければならない仕事をあまり経験しないと、仮に潜在能力が高かったとしても実力はあまり伸びないだろう。また、特に大手企業に所属している場合、「自分は重要な仕事をしている」と思っていても、実際にはさまざまな人が関わっており自分自身で実行しているわけではないため、そういう人材を職務経歴書の字面を信じて中途採用すると、期待外れに終るケースも多い。

そしてご存知の通り、然したるリーダシップや実行能力もないくせに、高学歴というだけでたまたま管理職になれてしまったおじさん連中も多いので部下達は苦労する(もちろん高学歴でない場合も多い)。


つまり、仮に高学歴であっても、自らにムチを打って常にさまざまなことを考え、積極的に仕事をしていかないと、結果的に落ちぶれてしまうということだ。もう少し分かり易く言うと、いくら高学歴でもそれなりのことしかしないで偉そうなことばかり言っていると、知らぬ間に脳が退化してダメな社員に成り下がってしまうということだ(科学的な検証は何もしていないが、間違ってはいないはずだ)。

人間の体力や筋力は遣わないといずれ落ちてくる。であれば、脳も遣わないと当然退化するはずだ。

しかも、成長するスピードよりも退化するスピードの方がはるかに速いと思われる。


このような高学歴ダメ社員は少なくないが、高学歴がゆえに無駄にプライドが高かったりするので、本当にタチが悪い。明日は、高学歴ダメ社員の最悪なパターンを具体的事例と共に検証する。