足運び かかとを上げて歩くなよ
能が仕舞の足運びをみよ 道舜

 

 茶道の足運びは能の足運びです。

 

 能は舞う部分がありますので、全てではありませんが、足の運び方の基本は同じです。

 

 かかとをあげず、足を前に出して、足を後ろに残さない歩き方をする必要があります。

 

 この足運びをするには「膝を抜く」ということをします。現代的に分かりやすく言うと気を付けの姿勢のママ膝を緩めて背筋を伸ばしておくのです。

 

 私が知る限りこれが出来ている人は非常に少なく、先生方でも知らない人が殆どです。

 

 なぜこの歩き方なのか?というと、茶道が将軍家の権威付けのために生み出された儀礼だったからです。

 

 当時の武家では「能」が身に付ける当たり前の教養であり、「弓道」と「馬術」が身に付ける最低限の武術だったのです。

 

 それ故、茶道の足運びは「能の仕舞が如く」ということになるのです。

 

 こうすると、上半身が安定し、道具を落とすこともないのです。

 

 着物の歩き方にも応用できます(というか着物の歩き方もここから始まっていると言っていいでしょう)。

 

 昨日の道歌と合わせて考えてみてください♪