摺足は畳表を擦らぬもの
摺ると擦らぬは紙一重かな 道舜
摺足というのは、畳表に足袋裏を付けません。表面を撫でるようにつくかつかぬかの微妙な加減を言います。
武術をやっているひとはベタ足なんて言えば解りますかね?
剣道などは後ろ足の踵は上げますが、前は踵をベタッとつけます。
畳は本来高貴な人の座布団でした。
とても高価なものだったんです。
ですから、畳表が痛むようなことはしません。
これは板間を素足で歩く摺足と同じです。
板間を素足で歩く際には、すこぉしだけ足を浮かせないとできません。
これを「摺足」といいます。
ですから、畳の上を歩く際に擦った音がするのは間違いです。
以前、どなたかから「先生に音を立てて歩けと言われた」と聞きましたが、返答に困りました(笑)
畳も茶道具の一つ。
消耗品ではありませんので、気をつけて大事に扱いましょうね♪
ちなみに、着物の歩き方もこの摺足なんです。
外で歩く際に和服で洋服の歩き方をしている人をよく見かけます(男女ともに)。
着物の裾が捲れ上がって、みっともないですよねぇ。
皆さん、摺足、ちゃんと出来てますか?