渡し箸香の物には留節を
海山ありし八寸は両削ぎ 道舜
はい、昨日の続きの菜箸です。
香物と八寸は持ち出すとき渡し箸にして運びます。回すときや取るときは添え箸です。
香物の留節は、客同士で回すものが終わりになることを知らせる意味があるそうです。
八寸の両削ぎは、山の物と海の物を取り分けることができるように両方が削られています。このため、当流では二度周ります。
箸だけに二首で詠むというのも、なかなか乙かもしれませんね(笑)
ちなみに菜箸の菜は「おかず」の意味で使われており、現代では「取り箸」と言うことが多いかもしれませんが、懐石では正しく「菜箸」と言っています。