台風でサンゴ破壊 本郷琉大研究員 大型襲来の被害、初予測
琉球新報 7月7日(土)12時5分配信


本郷宙軌研究員
 琉球大学理学部の本郷宙軌(ちゅうき)研究員(32)=日本学術振興会特別研究員=らはこのほど、地球温暖化で巨大化した台風がサンゴ礁を襲った場合、その生態系維持に貢献しているテーブル状サンゴが深刻な被害を受けるとの研究結果を発表した。本郷研究員は「サンゴを移植する場合、種類や形、移植場所の選定が重要だ」と語った。温暖化で巨大化した台風により、サンゴ礁がどの程度被害を受けるかを明らかにした研究は初めて。
 本郷研究員は、共同研究者らと共に、2010年から石垣島伊原間のサンゴ礁で調査を開始。その結果、水深の浅い礁池(しょうち)に生息する塊状サンゴは巨大化台風が直撃してもほとんど被害を受けないが、礁池より盛り上がった礁嶺(しょうれい)では、直径10センチ以上のテーブル状サンゴは全て根元から破壊されてしまうことが明らかとなった。
 これまでの研究で、地球温暖化で台風が巨大化した場合、波が強くなるため、これまで以上にサンゴ礁が深刻な被害を受けることは予測されていたが、どの程度の被害を受けるかを予測した研究はなかったという。
 テーブル状サンゴは、さまざまな生物に生息場を提供している。これらのサンゴが破壊されれば、サンゴ礁の生態系の維持が困難となるとみられる。

最終更新:7月7日(土)12時45分

琉球大学理学部の本郷宙軌研究員=日本学術振興会特別研究員=らはこの程、地球温暖化で巨大化した台風がサンゴ礁を襲った場合、その生態系維持に貢献しているテーブル状サンゴが深刻な被害を受けるとの研究結果を発表した様だ.

暗黒の稲妻