阪神大逆転負け…和田監督「私の継投ミス」
サンケイスポーツ 7月2日(月)7時51分配信


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逆転負けに暗い雰囲気の阪神ベンチ。(右から)有田ヘッドコーチ、和田監督、山脇守備走塁総合コーチ、片岡打撃コーチ(撮影・小倉元司)(写真:サンケイスポーツ)
 (セ・リーグ、ヤクルト9-5阪神、8回戦、阪神4勝3敗1分、1日、神宮)継投遅いわ!! 阪神はヤクルトに逆転負けを喫し今季ワーストタイの借金「4」に逆戻りした。5-3で迎えた六回裏、和田豊監督(49)は明らかにへばっていた安藤優也投手(34)の交代が遅れ、大暗転。指揮官は「すべて私の責任」とザンゲした。7月になったばかりだというのに、先が思いやられまっせ!!

【写真で見る】6回途中で降板する阪神・安藤

 飛車・角不在-。だからこそ手腕が問われる。無残にも刻まれた六回の「4」。「勝てるさい配をしてくれよ~」。神宮の虎ファンから悲痛な声が挙がる中、和田監督はザンゲを繰り返した。

 「結果的にいうと、私の継投ミス。すべて私の責任です。かなり後ろが偏った投げ方(起用法)になっているので、なるべく引っ張りたかったけれど、安藤のいつもの粘りがなかったね」

 ブラゼル&藤井彰を負傷で欠いた野手陣が五回に奮起。打者一巡、一挙5得点で逆転した。

 しかし、先発・安藤は五回裏に3点目を許し、なおも二死一、二塁から宮本に右中間へ大飛球を放たれた。中堅・大和がダイビングキャッチして助けられたものの、毎回走者を許す、精彩を欠いた内容。六回先頭の松井淳を歩かせてもベンチは動かず、さらに1点差とされ、一死二、三塁を作ったところで加藤を投入。今季7試合連続無失点だった左腕は田中に最悪の逆転3ランを献上した。

 安藤は報道陣の質問に終始無言。藪投手コーチは「あの回だけは(安藤に)というのはあった。もう少し考えてやればよかったというのはある」と後悔の念を口にした。

 藤川(右大腿骨骨挫傷)&福原(腰の違和感)を欠く現状。神宮での第1戦では5点差をひっくり返され、前夜は勝ったものの、渡辺を2イニング投げさせ、なんとか白星をたぐり寄せた。

 データでみると、特に6月中旬に藤川が抜けてからが顕著で、2試合しかなかった3月を別にして先発投手の防御率は悪化している(4月は2・38、5月は2・65、6月は3・78)。そのためにもベンチの的確な指示が求められる。

 昨季は4位。フロントは猛虎再建のひとつのテーマとしてバッテリー部門の強化を掲げた。野手出身で若い指揮官をバックアップするにあたり、ヘッドコーチは捕手出身を最優先にした。そこで選んだのが有田コーチ。解説者時代に歯にきぬ着せぬ発言だけではなく、阪神や近鉄でバッテリーコーチを務めた実績にも期待した。しかし…。

 その有田コーチは継投策について「監督に聞いて。監督に聞いて」と繰り返し、コメントを避けた。参謀役の同コーチ、藪、山口の両投手コーチを含め、継投策での意思決定プロセスが機能しなかったと言わざるを得ない。

 「これからどうやって抑えていくかをしっかりと考えていかないといけない」

 和田監督は中継ぎ陣の再編を示唆した。藤川の1軍復帰は7日の巨人戦(東京D)以降となる見込み。2カード連続の負け越しで、借金は今季ワーストタイの「4」に逆戻りした。駒不足の今こそ、ベンチの眼力が大事になる。

最終更新:7月2日(月)12時14分

ありゃ~・・逆転負けか。

暗黒の稲妻