<シリア>犠牲者急増 20日以降で死者1200人以上に
毎日新聞 6月29日(金)10時12分配信

 【カイロ前田英司】アサド政権による武力弾圧が続くシリアで反体制派の攻勢に伴い犠牲者が急増し、20日以降だけで1200人以上が死亡する事態に陥っている。反体制派組織「シリア人権観測所」(拠点・英国)によると、過去1週間の死者数は昨年3月に民主化闘争が本格化して以降、最悪ペース。国際社会が事態打開の糸口を見いだせない中、政権と反体制派の暴力の連鎖は拡大の一途をたどっている。

 観測所などのまとめによると、シリア各地での戦闘による昨年3月以降の死者数は総計で1万6000人超。このうち約5000人がアナン国連・アラブ連盟合同特使(前国連事務総長)の調停による「停戦」(4月12日)後に死亡した。

 最近は26日129人、27日152人、28日も140人以上と連日、犠牲者が100人を超える事態になっている。28日の死者数のうち少なくとも46人は政府軍兵士といい、反体制派の攻勢で戦闘が激化している状況を浮き彫りにしている。

 28日は中部ホムスで政府軍の砲撃により市民20人が死亡したほか、首都ダマスカス近郊ドゥーマでも30人以上が死亡した。また、ダマスカス中心部では大規模な爆発があり、車20台が炎上した。

最終更新:6月29日(金)10時31分

アサド政権による武力弾圧が続くシリアで反体制派の攻勢に伴い犠牲者が急増し、20日以降だけで1200人以上が死亡する事態に陥っている様だ。

暗黒の稲妻