ニューズが娯楽部門と出版部門に分割、マードック氏長男復帰観測も
ロイター 6月28日(木)22時12分配信


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6月28日、ルパート・マードック氏率いる米メディア大手ニューズ・コープは、同社を娯楽部門と出版部門の2社に分割する計画を発表した。写真はニューヨークの同社前で27日撮影(2012年 ロイター/Brendan McDermid)
[28日 ロイター] ルパート・マードック氏率いる米メディア大手ニューズ・コープ<NWSA.O>は28日、同社を娯楽部門と出版部門の2社に分割する計画を発表した。

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マードック氏は娯楽部門の新会社の会長および最高経営責任者(CEO)に就任するものの、出版部門は会長のみに就任し、CEOには就任しない方針を示した。それにより、マードック氏の長男であるラクラン・マードック氏の復帰に向けた環境を整えたものとの見方が出ている。

ニューズによると、同社は27日に取締役会を開き、会社分割案を承認した。

アナリストによると、出版部門の新会社が一部資産をオーストラリアに置くことが、米国よりもオーストラリアを好むとされているラクラン氏の同社復帰観測を高めている。

マードック氏、長男のラクラン氏どちらも出版部門のCEOに就任しない場合、マードック一族以外の人物がニューズの事業を率いる初めてのケースとなる。

ただ、マードック氏は新聞事業を「愛している」ことから、ラクラン氏あるいは他の人物が出版部門の新会社を率いることになっても、自ら「アクティブ会長」になると述べている。

マードック氏は28日に行われたロイターとのインタビューで、ラクラン氏が同社に復帰すれば歓迎する考えを示した。

ただ、同じ日に行われたニューズ傘下のフォックス・ビジネス・ネットワークとのインタビューでは、ラクラン氏が出版部門の幹部として復帰するのは「かなり考えにくい」として、同氏復帰の観測を否定していた。

ラクラン氏はニュースのデピュティー最高執行責任者(COO)を務めていたが、幹部との対立で2005年に退社。取締役会メンバーには引き続き名を連ねているが、同社の本社があるニューヨークには戻りたくないとの意向を示している。

*情報を追加して再送します。

最終更新:6月29日(金)12時18分

ルパート・マードック氏率いる米メディア大手ニューズ・コープは28日、同社を娯楽部門と出版部門の2社に分割する計画を発表したそうだ。

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