野村HD、荒れた総会 インサイダー謝罪も報酬増加
産経新聞 6月28日(木)7時55分配信

拡大写真
野村証券(写真:産経新聞)
 国内証券最大手の野村ホールディングス(HD)は27日、都内のホテルで定時株主総会を開いた。渡部賢一グループ最高経営責任者(CEO)は、東京電力の公募増資などをめぐり、傘下の野村証券社員の関与が発覚したインサイダー取引を謝罪した。株価の下落や減配の一方で、1人当たりの役員報酬が大幅増となったこともあり、関係者によると出席した株主からは怒号も飛び、荒れ気味の総会となった。

[フォト]「大和に抜かれた屈辱」ガリバー野村の苦悩

 総会は昨年より298人多い1852人の株主が出席し、報道陣に非公開で開催。渡部CEOは冒頭、「株主やお客さま、多くの関係者の皆さまにご心配とご迷惑をおかけし、誠に申し訳ない」と述べた。

 しかし、月内をメドとしているインサイダー問題についての調査結果を発表しておらず、質疑では株主から「総会前に出すのが筋ではないか」という批判の声が上がった。渡部CEOは「依頼した社外の弁護士からまだ、報告が来ていない」と弁明した。

 しかも、欧州債務危機による市況悪化などで業績不振が続く野村HDの株価は、1年前から3割近く下落。平成24年3月期の年間配当は前期の1株当たり8円から6円に減らした。

 一方で、業務の責任者である執行役の平均報酬額は1億6千万円と、前期比8割増に膨らんだ。同社は「以前の事業年度から繰り延べられた分も含まれているためだ」と説明している。

 総会終了後、都内に住む70代の男性株主は「冒頭の謝罪も通り一遍のもの。高い報酬をもらって誰も業績悪化の責任を取っていない」と経営陣への不満を述べた。

 野村HDは、破綻が2008年9月の世界的金融危機のきっかけとなった旧リーマン・ブラザーズの欧州・アジア部門を買収したことで、債務危機の影響を大きく受けるなど海外事業も苦戦。国内外で事業の立て直しが急務となっている。

最終更新:6月28日(木)10時5分

確か管轄は金融庁だったよね。
インサイダーを繰り返す証券会社は免許を取り消す位の処分したらどうなんだよ。

暗黒の稲妻