ES細胞から神経網膜 理研 世界初、視力回復に光
産経新聞 6月14日(木)7時55分配信

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人間のES細胞からできた網膜組織(理化学研究所提供)(写真:産経新聞)
さまざまな細胞や組織に分化できる人間の胚性幹細胞(ES細胞)から「神経網膜」と呼ばれる網膜の主要組織をつくることに、理化学研究所や住友化学などの研究チームが世界で初めて成功。14日付の米科学誌セル・ステムセル電子版に掲載された。網膜の病気治療への応用が期待される。
【図で見る】 iPS細胞による加齢黄斑変性の再生医療
神経網膜は、光を電気信号に変換して脳に伝える。研究チームは、人間のES細胞約9千個を使って細胞の集合体を作り、細胞の増殖を促す培養液の中に入れたところ、15日前後で一部が膨らみだし、その部分が徐々にU字形に変化。さらに成長し、8週間~十数週間で、U字形の内側部分に人間のものと近い多層構造の神経網膜ができた。
人工多能性幹細胞(iPS細胞)やES細胞などの「万能細胞」は、あらゆる細胞に変化させることができるが、それぞれ違う役割を果たす細胞を、同時に変化させて多層構造とすることは、これまで困難だった。
「網膜色素変性症」と呼ばれる網膜の難病にかかると、視力低下や失明の危険性があるが、有効な治療法はない。だが、こうしてつくられた神経網膜を人間の目に移植できれば、病気で失われた網膜の機能を再生できる可能性があるという。
理研発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹グループディレクターは「霊長類で網膜の治療実験を行い、安全性や効果をみていきたい」と話している。
最終更新:6月14日(木)14時42分
将来的には眼が見えるようになるといいね。
暗黒の稲妻
産経新聞 6月14日(木)7時55分配信

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人間のES細胞からできた網膜組織(理化学研究所提供)(写真:産経新聞)
さまざまな細胞や組織に分化できる人間の胚性幹細胞(ES細胞)から「神経網膜」と呼ばれる網膜の主要組織をつくることに、理化学研究所や住友化学などの研究チームが世界で初めて成功。14日付の米科学誌セル・ステムセル電子版に掲載された。網膜の病気治療への応用が期待される。
【図で見る】 iPS細胞による加齢黄斑変性の再生医療
神経網膜は、光を電気信号に変換して脳に伝える。研究チームは、人間のES細胞約9千個を使って細胞の集合体を作り、細胞の増殖を促す培養液の中に入れたところ、15日前後で一部が膨らみだし、その部分が徐々にU字形に変化。さらに成長し、8週間~十数週間で、U字形の内側部分に人間のものと近い多層構造の神経網膜ができた。
人工多能性幹細胞(iPS細胞)やES細胞などの「万能細胞」は、あらゆる細胞に変化させることができるが、それぞれ違う役割を果たす細胞を、同時に変化させて多層構造とすることは、これまで困難だった。
「網膜色素変性症」と呼ばれる網膜の難病にかかると、視力低下や失明の危険性があるが、有効な治療法はない。だが、こうしてつくられた神経網膜を人間の目に移植できれば、病気で失われた網膜の機能を再生できる可能性があるという。
理研発生・再生科学総合研究センターの笹井芳樹グループディレクターは「霊長類で網膜の治療実験を行い、安全性や効果をみていきたい」と話している。
最終更新:6月14日(木)14時42分
将来的には眼が見えるようになるといいね。
暗黒の稲妻