早大・吉永3冠!佑よりすごい!!…東京六大学野球
スポーツ報知 6月5日(火)8時2分配信


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閉会式後、最優秀防御率賞のトロフィーを見つめる早大・吉永
 ◆東京六大学野球春季リーグ最終週最終日 早大2―4慶大(4日・神宮球場) 早大のスーパールーキー・吉永健太朗がいきなりの「投手3冠」だ。慶大戦の4回無死満塁から救援して決勝点を献上し5勝目はならなかったが「4勝」「防御率1・25」「40奪三振」はいずれもリーグトップ。1年春の最優秀防御率は連盟に投手の個人記録が残る1953年春以降、初の快挙となった。1年生投手としては07年の早大・斎藤佑樹(現日本ハム)以来2人目となる春のベストナインを受賞した。

 WASEDAに3季ぶりの天皇杯をもたらした1年生右腕が、投手タイトルを総ナメにした。1年春のベストナインは斎藤以来2人目だが、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の「投手3冠」は、あこがれの先輩が4年間かけても手にできなかった快挙だ。「春から投げさせてもらって、結果を残すことができた。賞をもらえてすごくうれしいです」。吉永は最優秀防御率賞に贈られるクリスタル像を手に、あどけない笑顔を浮かべた。

 総力戦となった3回戦は、強心臓を買われてブルペン待機した。リーグ戦初のリリーフ登板は、同点の4回無死満塁の大ピンチでやってきた。「ああいう場面はたくさん経験してきたので、何とか抑えたいと思ったんですが…」。自慢のシンカーを連続適時打され、痛恨の決勝点を献上した。3回2安打3奪三振無失点。チームは2―4で敗れ、史上3人目となる1年春の5勝目と完全優勝は逃したが、黄金ルーキーの輝きが色あせることはなかった。

 ドラフト上位候補と言われた昨年、自らの不調で準決勝敗退に終わったセンバツの結果を受け、「実力が足りない。4年後に即戦力としてプロに入る」と早大進学を決めた。そして、1年春から先発として活躍することを自身に課した。昨年12月から週末限定で早大の練習に参加したのも、このためだった。

 次の目標も決まった。5年前、同じ背番号16をつけたルーキー斎藤は、全日本大学選手権も制覇。大会史上初の1年生MVPに輝いている。「プレッシャーがかかる試合になってくると思うけど、自信を持って投げていきたい」。早大に現れたスター後継者が、今度はチームを5年ぶりの大学日本一に導いてみせる。

 ◆東京六大学の「投手3冠」 10年秋の明大・野村祐輔(現広島)以来で、早大では01年秋と02年秋の和田毅(現オリオールズ)以来。早大ではその他、65年秋と66年春の八木沢荘六(元ロッテ)、66年秋の三輪田勝利(元阪急)、68年秋の小坂敏彦(元巨人)がいる。

 ◆ベストナイン新人3人 大物新人は吉永だけじゃない。4割1分7厘の高打率をマークした明大・高山俊外野手と、チーム全13試合にスタメン出場し、10打点を挙げた早大・茂木栄五郎三塁手がベストナインに選出された。1年生3人の受賞は、1949年秋の制定後、春秋通じて初の快挙だ。

 日大三の主軸として昨夏の甲子園を制した高山は、シュアな打撃を武器にシーズン途中から3番に定着。リーグ史上3人目となる1年春の首位打者こそ逃したものの、出場13試合中、実に8試合でマルチ安打を記録した。「三高のみんなの存在がいい刺激になった」と、吉永や慶大で3番を打つ横尾俊建らへのライバル心を力に変えた。

 一方の茂木だが、桐蔭学園時代は甲子園出場なし。5段階の評定平均が4・6という頭脳を生かし、指定校推薦で文化構想学部に入学した努力家だ。「甲子園を経験している人に負けたくないという思いでやった結果」と“雑草魂”でつかんだ栄冠に、白い歯を見せた。

最終更新:6月5日(火)8時4分

楽しみだね。
何処の球団行くだろうかね。

暗黒の稲妻