異例100項目、空の規制緩和で安全は?
TBS系(JNN) 6月1日(金)19時27分配信

 航空界の世界的な競争が激しくなる中、国内の航空会社が勝ち抜くために、国交省は100の項目について規制緩和を行う方針です。例えば、これまでは機内に乗客がいる場合に給油をすることは原則禁止となっていましたが、これが規制が緩和され、乗客が機内にいても給油が可能となります。

 それから、パイロットの訓練生が副操縦士に昇格するためには、今は実際に飛行機に乗って実技試験を受けなければなりません。ところが、これがシミュレーターという模擬の装置を使って試験を受けることができる、本物の飛行機に乗らなくていいということなのです。

 こうした空の安全の100の項目の規制緩和。効率的な運行ができる一方で、安全性の確保は置き去りにされないのでしょうか。

 航空各社からの要望を受け、安全に関する規制緩和を検討してきた国土交通省。1日、100項目にもわたる規制緩和を決めました。内容は、機体の整備や修理のあり方からチャイルドシートの形まで多岐にわたります。

 一部は早速1日から実施されます。一度にこれほど多くの規制緩和が行われるのは、異例のことです。

 「安全確保に影響を与えるような規制緩和は全くやるつもりはない。むしろ合理化していく必要がある」(前田武志国交相)

 規制緩和の狙いは、航空各社の競争力強化です。LCC=格安航空会社の台頭で、各社ともこれまでより厳しい競争状態にあります。パイロットの確保も例外ではありません。

 いま、世界的にパイロットの数が不足しています。しかし、日本では、60歳以上の“シニアパイロット”2人でのフライトは、健康上の影響によるトラブルを防ぐため、認められていませんでした。それが1日から認められることになったのです。

 元日本航空パイロットの小林さんは、この規制緩和については、管理体制が十分であれば、安全面の心配はないと話します。

 「60歳以上の人は豊富な経験がある。むしろ安全性にとっては良い」(航空評論家【元日航機長】 小林宏之氏)

 今回の大幅な規制緩和について国交省は、「技術革新が進む一方で、国際標準よりも厳しかったり、古い規制があったため」としています。

 「安全面とコストのバランスを我々が注視していかねばならない」(航空評論家【元日航機長】 小林宏之氏)

 100項目の規制緩和は、今年度中にほぼ実施される見通しです。(01日15:53)

最終更新:6月2日(土)4時22分

本当に安全が確約出来るならまだいいのだが、ここ最近見てるとどうも・・という気がしてならない。
とは言え安全第一でお願いしたい。

暗黒の稲妻