トンネル事故 鳴りやまぬ警報音、一進一退67時間 入り口見て「恐怖感じた」
産経新聞 5月28日(月)7時55分配信

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八箇峠トンネルの救出状況(写真:産経新聞)
不明の作業員4人を発見-。酸素マスクを装着したハイパーレスキュー隊員は、暗闇の中で動かない人影を指さし、「ハンドサイン」で確認し合った。新潟県南魚沼市で発生したトンネル爆発事故。27日、取り残された4人全員の死亡が確認される最悪の結末を迎えた。救助活動は高濃度のガスと2次爆発の危険に阻まれ、一進一退は67時間に及んだが、無事を願う家族らの願いは届かなかった。
「トンネル入り口を見ただけで恐怖を感じた」
【フォト】 爆発事故があったトンネルの内部
4人を発見した新潟市消防局のハイパーレスキュー隊員が会見で発見時の緊迫した状況を語った。
爆発の発生は24日午前10時半ごろ。南魚沼市消防本部の隊員がトンネル内に入るが、測定限界値を超えるガスを検出。救助隊は進入と撤退を何度も繰り返した。大型送風機での換気も管の延伸が難航。
ハイパーレスキュー隊の本間勝嘉統括隊長(49)らが現地入りしたのは事故発生2日後の26日午前。入り口はブロック片などのがれきが散乱、トンネル内はホコリが舞い、視界は数メートルだった。高濃度の一酸化炭素や可燃性ガスが充満し、依然、2次爆発の危険性もあった。
本間隊長ら5人の隊員による1回目の進入は26日午後2時。1050メートル地点まで到達したが、可燃性ガスが爆発の危険性のある濃度まで上昇し撤退。送風などでガスを希釈し、2度目のアタックは同日午後11時半、8人編成で挑んだ。
「ピーピーピー!」。1300メートル地点。6人の先行部隊のガス検知機から、可燃性ガスの濃度が危険値に達した警報音が鳴り響いた。その直後、全員が奥に広がる暗闇に向かって人さし指を向けた。発見のハンドサインだった。
すぐに救助に取りかかりたかったが、警報音は鳴りやまない。ボンベの残量と帰還にかかる時間を計算し、いったん引き揚げざるを得なかった。「目の前に捜し求めていた4人がいた。悔しい思いだった」と本間隊長。
担架など不明者搬出用の機材を用意し、19人の万全の態勢で臨んだ3回目。
作業員4人は狭い範囲に固まって倒れ、全身にヤケドを負っていた。爆風がすさまじかったのか衣服のない人もいた。550メートル付近ではがれきの山が障害となり、担架を入り口側の別部隊に引き渡すことで乗り越えた。4人は27日午前5時半すぎから同6時すぎまでの間にようやくトンネルから外に運び出された。
最終更新:5月28日(月)9時58分
安全を怠った下請けの作業員が巻き込まれる事故が多い気gするんだけど・・。
何でガス検知器を携行させなかったのだろうか。
安全管理体制はどうなっていたのだろうか。
暗黒の稲妻
産経新聞 5月28日(月)7時55分配信

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八箇峠トンネルの救出状況(写真:産経新聞)
不明の作業員4人を発見-。酸素マスクを装着したハイパーレスキュー隊員は、暗闇の中で動かない人影を指さし、「ハンドサイン」で確認し合った。新潟県南魚沼市で発生したトンネル爆発事故。27日、取り残された4人全員の死亡が確認される最悪の結末を迎えた。救助活動は高濃度のガスと2次爆発の危険に阻まれ、一進一退は67時間に及んだが、無事を願う家族らの願いは届かなかった。
「トンネル入り口を見ただけで恐怖を感じた」
【フォト】 爆発事故があったトンネルの内部
4人を発見した新潟市消防局のハイパーレスキュー隊員が会見で発見時の緊迫した状況を語った。
爆発の発生は24日午前10時半ごろ。南魚沼市消防本部の隊員がトンネル内に入るが、測定限界値を超えるガスを検出。救助隊は進入と撤退を何度も繰り返した。大型送風機での換気も管の延伸が難航。
ハイパーレスキュー隊の本間勝嘉統括隊長(49)らが現地入りしたのは事故発生2日後の26日午前。入り口はブロック片などのがれきが散乱、トンネル内はホコリが舞い、視界は数メートルだった。高濃度の一酸化炭素や可燃性ガスが充満し、依然、2次爆発の危険性もあった。
本間隊長ら5人の隊員による1回目の進入は26日午後2時。1050メートル地点まで到達したが、可燃性ガスが爆発の危険性のある濃度まで上昇し撤退。送風などでガスを希釈し、2度目のアタックは同日午後11時半、8人編成で挑んだ。
「ピーピーピー!」。1300メートル地点。6人の先行部隊のガス検知機から、可燃性ガスの濃度が危険値に達した警報音が鳴り響いた。その直後、全員が奥に広がる暗闇に向かって人さし指を向けた。発見のハンドサインだった。
すぐに救助に取りかかりたかったが、警報音は鳴りやまない。ボンベの残量と帰還にかかる時間を計算し、いったん引き揚げざるを得なかった。「目の前に捜し求めていた4人がいた。悔しい思いだった」と本間隊長。
担架など不明者搬出用の機材を用意し、19人の万全の態勢で臨んだ3回目。
作業員4人は狭い範囲に固まって倒れ、全身にヤケドを負っていた。爆風がすさまじかったのか衣服のない人もいた。550メートル付近ではがれきの山が障害となり、担架を入り口側の別部隊に引き渡すことで乗り越えた。4人は27日午前5時半すぎから同6時すぎまでの間にようやくトンネルから外に運び出された。
最終更新:5月28日(月)9時58分
安全を怠った下請けの作業員が巻き込まれる事故が多い気gするんだけど・・。
何でガス検知器を携行させなかったのだろうか。
安全管理体制はどうなっていたのだろうか。
暗黒の稲妻