<米民間宇宙船>「ドラゴン」打ち上げ 宇宙ステーションへ
毎日新聞 5月22日(火)16時51分配信

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ファルコン9ロケットで打ち上げられる無人輸送機「ドラゴン」=NASAテレビから
 米国の宇宙ベンチャー、スペースX社は22日午前3時44分(日本時間同日午後4時44分)、国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を送る無人輸送機「ドラゴン」を、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から同社のファルコン9ロケットで打ち上げた。ドラゴンは、引退した米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトルに代わり、ISSとの間を往復して物資を運ぶ役目を担う。

【写真で見る】無人輸送機「ドラゴン」とファルコン9ロケット 打ち上げの様子も

 ISSへのドッキングは25日の予定。成功すれば民間企業が開発した輸送機では初めて。高さ5.9メートル、直径3.66メートルの円筒型。ISSの軌道までなら、日本の無人輸送機HTV(こうのとり)と同じ6トンの荷物を運ぶことができる。宇宙飛行士の食料や衣服などを届け、実験で得られた成果物などの物資を持ち帰る。数年後には有人飛行も可能にしたいという。

 スペースX社は米国を代表する宇宙ベンチャーの一つ。ソフトウエア会社経営者が02年に設立、投資家らから資金提供を受けている。NASAも支援しており、同空軍基地内に専用のロケット発射場も保有する。

 米国は財政難を背景に、シャトル引退後は月や火星、小惑星など挑戦的な宇宙探査に専念し、ISSへの物資や人の輸送は民間に任せる政策を進めている。

 日本とロシア、欧州はそれぞれが保有するISSへの物資輸送機を協力して運用している。だが物資を持ち帰ることができるのはロシアの有人宇宙船ソユーズだけ。日本などは実験成果など物資の持ち帰りが制約され、ドラゴンが輸送手段として確立されることに期待している。日本も、現在は物資持ち帰り能力のない「こうのとり」を帰還型に改良する研究を、数年後の実現を目指して進めている。【野田武】

最終更新:5月22日(火)20時1分

米国の宇宙ベンチャー、スペースX社は22日午前3時33分(日本時間同日午後4時44分)、国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を送る無人輸送機「ドラゴン」を、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から同社のファルコン9ロケットで打ち上げた。ドラゴンは、引退した米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトルに代わり、ISSとの間を往復して物資を運ぶ役目を担う様だ。

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