久保、今季絶望「球団のため、自分のために」右肘再建手術へ
スポーツ報知 5月19日(土)8時2分配信

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右肘じん帯再建手術を行うことが明らかになった久保は、記者に心境を吐露した
巨人・久保裕也投手(31)が右肘じん帯再建手術を行うことが18日、明らかになった。昨年11月に右股関節唇の修復手術を受けながら開幕1軍入り。しかし、右肘の張りを訴え、4月6日に出場選手登録を抹消。2軍でリハビリを続けていた。痛みが引かなかったため、今月中に手術を行うことを決断。今季中の復帰はなくなり、昨季の守護神なしでシーズンを戦うことになった。
悩み抜いた末の決断だった。この2か月間、久保はメスを入れずに一番早く復帰できる方法を模索してきた。しかし、痛みと付き合いながら投げることは、チームに迷惑がかかると判断した。「1年を棒に振ってしまうけど、自分のためにも、球団のためにもその方がいいと思った」。G球場で原監督ら首脳陣に報告し、了承を得た。
これまでも慢性的に右肘に痛みを感じながら、投げ続けきた。しかし、3月31日のヤクルト戦(東京D)、今季初登板で激痛が走った。その痛みを抱えながら、4月3日の広島戦(マツダ)でもマウンドに上がったが、この2試合が限界だった。「今までの痛みとは違いました。捕手にボールを届かせるのもやっとだった」という状態で、同6日に登録抹消。ノースローの時期を作っても痛みが残り、手術をするか、リハビリで治療すべきか、悩んだが、決断した。
右肘じん帯の再建手術は、最近ではRソックスの松坂が昨年6月10日に受けた「トミー・ジョン手術」と呼ばれるもの。復帰までに1年以上かかるとされるが、松坂は今年4月末に実戦復帰。原沢球団代表は「今季は戦力として考えることはできなくなった。でも、時間をかけても、マウンドに立っている選手の例もある」と久保の復活をサポートしていく考えを示した。
久保自身は復帰時期について、メドを立てていない。昨年11月に右股関節唇の修復手術を受けた際は、今年の開幕を照準に定め、リハビリしてきた。「ブルペンで投げられるほど回復していたし、僕は『できる』と思っていた。でも、結果的にチームに迷惑をかけてしまった」。今回はしっかりと直すことに専念する。
指揮官からは「今年1年プレーできないのは残念だけれども、しっかり戻ってこいよ」と送り出されたという。昨季20セーブを挙げ、チームの精神的支柱である右腕の完全復活を誰もが信じているが、久保の今季復帰はなくなった。新守護神となった西村が、その重責を全うすることになる。
◆久保の苦闘メモ
▼11年11月21日 北九州市内の病院で慢性的な痛みがあった右股関節唇の修復手術
▼12月11日 退院
▼同13日 松葉づえをついてG球場を訪れリハビリ
▼同26日 松葉づえを使わずに歩行
▼同27日 右足に全体重を乗せキャッチボール
▼12年1月22日 本格的なランニング開始
▼2月1日 2軍でキャンプイン
▼同9日 術後初ブルペンで捕手を立たせて41球
▼同14日 本格的な投球練習。立ち投げ40球、捕手を座らせ20球
▼3月5日 術後初のフリー打撃で50球
▼同20日 2軍紅白戦に登板し1回完全
▼同21日 1軍合流
▼同24日 DeNAとのオープン戦で1回完全
▼同30日 開幕1軍
▼4月6日 右肘痛で出場登録選手抹消
▼同7日 2軍でリハビリを開始
▼5月18日 右肘の再建手術決意を報道陣に告白
◆トミー・ジョン手術 肘の側副靱帯断裂や損傷に対する再建手術。ドジャースのトミー・ジョン投手が74年にF・ジョーブ医師の執刀で初めて手術を受け、その後164勝したことで広まり、同投手の名前が付いた。手術は1、2時間といわれ、約1週間は安静、2週目から患部以外の運動を始める。3週目からは日常動作が可能になり、3か月でゴルフのスイング、4か月で軽いキャッチボールができるが、復帰まで通常1年以上。右ひじ側副じん帯断裂からの復帰を目指した桑田の場合は、自身の左手首から健全なじん帯を移植した。
最終更新:5月19日(土)12時55分
今年の巨人は投手陣がいいんだね。
前だったら大変だったろうに。
暗黒の稲妻
スポーツ報知 5月19日(土)8時2分配信

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右肘じん帯再建手術を行うことが明らかになった久保は、記者に心境を吐露した
巨人・久保裕也投手(31)が右肘じん帯再建手術を行うことが18日、明らかになった。昨年11月に右股関節唇の修復手術を受けながら開幕1軍入り。しかし、右肘の張りを訴え、4月6日に出場選手登録を抹消。2軍でリハビリを続けていた。痛みが引かなかったため、今月中に手術を行うことを決断。今季中の復帰はなくなり、昨季の守護神なしでシーズンを戦うことになった。
悩み抜いた末の決断だった。この2か月間、久保はメスを入れずに一番早く復帰できる方法を模索してきた。しかし、痛みと付き合いながら投げることは、チームに迷惑がかかると判断した。「1年を棒に振ってしまうけど、自分のためにも、球団のためにもその方がいいと思った」。G球場で原監督ら首脳陣に報告し、了承を得た。
これまでも慢性的に右肘に痛みを感じながら、投げ続けきた。しかし、3月31日のヤクルト戦(東京D)、今季初登板で激痛が走った。その痛みを抱えながら、4月3日の広島戦(マツダ)でもマウンドに上がったが、この2試合が限界だった。「今までの痛みとは違いました。捕手にボールを届かせるのもやっとだった」という状態で、同6日に登録抹消。ノースローの時期を作っても痛みが残り、手術をするか、リハビリで治療すべきか、悩んだが、決断した。
右肘じん帯の再建手術は、最近ではRソックスの松坂が昨年6月10日に受けた「トミー・ジョン手術」と呼ばれるもの。復帰までに1年以上かかるとされるが、松坂は今年4月末に実戦復帰。原沢球団代表は「今季は戦力として考えることはできなくなった。でも、時間をかけても、マウンドに立っている選手の例もある」と久保の復活をサポートしていく考えを示した。
久保自身は復帰時期について、メドを立てていない。昨年11月に右股関節唇の修復手術を受けた際は、今年の開幕を照準に定め、リハビリしてきた。「ブルペンで投げられるほど回復していたし、僕は『できる』と思っていた。でも、結果的にチームに迷惑をかけてしまった」。今回はしっかりと直すことに専念する。
指揮官からは「今年1年プレーできないのは残念だけれども、しっかり戻ってこいよ」と送り出されたという。昨季20セーブを挙げ、チームの精神的支柱である右腕の完全復活を誰もが信じているが、久保の今季復帰はなくなった。新守護神となった西村が、その重責を全うすることになる。
◆久保の苦闘メモ
▼11年11月21日 北九州市内の病院で慢性的な痛みがあった右股関節唇の修復手術
▼12月11日 退院
▼同13日 松葉づえをついてG球場を訪れリハビリ
▼同26日 松葉づえを使わずに歩行
▼同27日 右足に全体重を乗せキャッチボール
▼12年1月22日 本格的なランニング開始
▼2月1日 2軍でキャンプイン
▼同9日 術後初ブルペンで捕手を立たせて41球
▼同14日 本格的な投球練習。立ち投げ40球、捕手を座らせ20球
▼3月5日 術後初のフリー打撃で50球
▼同20日 2軍紅白戦に登板し1回完全
▼同21日 1軍合流
▼同24日 DeNAとのオープン戦で1回完全
▼同30日 開幕1軍
▼4月6日 右肘痛で出場登録選手抹消
▼同7日 2軍でリハビリを開始
▼5月18日 右肘の再建手術決意を報道陣に告白
◆トミー・ジョン手術 肘の側副靱帯断裂や損傷に対する再建手術。ドジャースのトミー・ジョン投手が74年にF・ジョーブ医師の執刀で初めて手術を受け、その後164勝したことで広まり、同投手の名前が付いた。手術は1、2時間といわれ、約1週間は安静、2週目から患部以外の運動を始める。3週目からは日常動作が可能になり、3か月でゴルフのスイング、4か月で軽いキャッチボールができるが、復帰まで通常1年以上。右ひじ側副じん帯断裂からの復帰を目指した桑田の場合は、自身の左手首から健全なじん帯を移植した。
最終更新:5月19日(土)12時55分
今年の巨人は投手陣がいいんだね。
前だったら大変だったろうに。
暗黒の稲妻